では、M.Kさんから、海外経験について教えてください。
M.K 私はロンドンで生まれて5才のときに一度日本に帰国しました。その後9才のときにカリフォルニアに引っ越して現地校に通いましたが、小6のときに帰国しました。
どちらの国でも現地校だったようですが、大変だったでしょう?
M.K はい。全教科が英語での授業だったのに、英語が一切できなくて、とても大変でした。特に理科と社会の勉強が難しくて苦労しました。でも、現地の友達が日本語を勉強して日本語で助けてくれたりしたので、少しずつ慣れていくことができました。
海外での一番の思い出は何ですか?
M.K カリフォルニアの恵まれた自然です。日本に帰国したくなかったぐらい住みやすかったです。ロンドンは・・・。食べ物がおいしくなかったことかな。(笑)
受験を意識し始めたのはいつ頃ですか?
M.K 両親が受験について話をするようになったので、小5の12月ごろから少しずつ意識し始めました。小6のときに本帰国してJOBAの夏期講習会に通ったときに国語が全然できなかったので、このままではいけないと思い、一生懸命勉強しました。
この学校を選んだポイントは何でしたか?
M.K GSCのプログラムです。姉がGSCの卒業生でアドバイスももらえるし安心感もありました。それに6年間クラス替えがないことと英語の授業が3クラスに分かれていることも私にとってはポイントでした。
学校選びのときに、両親との間で意見の食い違いはありましたか?
M.K 父と私はGSCがいいと思っていたのですが、母はSJCも考えてみたらといっていました。クラス替えがあった方が友達も増えていいんじゃないかって考えていたようです。
面接の対策はしましたか?
M.K 入試の2週間前から母と練習しました。実際の面接のときに練習と同じ質問があったので、すらすら答えることができました。
受験のときに一番困ったことは何ですか?
M.K 緊張しすぎてしまって、ひとつの問題に時間を掛けすぎてしまったことです。他の問題に掛ける時間がなくなってしまいました。
入学前に不安はありませんでしたか?
M.K 友達関係を作れるかが少し心配でしたが、みんなフレンドリーだったので入学してすぐにその心配もなくなりました。
同じクラスに帰国生が多くいることも良かったのかも知れませんね。
続いてA.K さんは、オーストラリアでしたよね。
A.K はい。小1のときにオーストラリアに引っ越して、小6の7月に帰国しました。
オーストラリアでの一番の思い出と言ったら何ですか?
A.K 雄大な自然です。レインフォレストなど多くの湖がときどき懐かしくなります。
勉強面で困ったことは何でしょうか?
A.K 日本でも英語をやってなかったので、もう本当にゼロから、ABCから勉強を始めました。そんな状態で現地校に入りましたが、ESLのクラスもあったので何とか付いていけたという感じです。また、私も理科と社会には苦労しました。特に理科はアサインメントという自分で調べてレポートを作るという大変なタスクがあったのですが、オーストラリアで育った日本人に毎週コーチしてもらいました。
6年生の始めに帰国になったわけだけど、受験を意識し始めたのもその頃ですか?
A.K 親に少しずつ受験のことを言われて、小5から小6の頃に過去問を解いたりして勉強していましたが、本格的に受験を意識し始めたのは帰国してからです。家で猛勉強しました。最初は算数に時間を掛けていましたが、国語と英語で受験すると決めてからは、国語は漢字を英語はリーディングをひたすらやり続けました。
この学校を選んだポイントは何でしたか?
A.K 英語の力を伸ばしたかったことと、自分のレベルに合った学校だと思ったことです。姉も通っているのでこの学校を選びました。
学校選びのときに、両親との間で意見の食い違いはありましたか?
A.K 私は公立中学校に通っても英語の塾に行けば英語力を伸ばせるかなと思っていたのですが、母は英語力を伸ばすためには私立の方が良いと強く勧めてくれました。今ではとても感謝しています。
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面接の対策はしましたか?
M.K 面接でよく聞かれる質問を毎日一通り練習しました。予測した質問が面接のときにたくさん出たので、とても役に立ちました。
受験のときに一番困ったことは何ですか?
A.K 焦っていたせいか、国語の説明文は何度読んでも理解できませんでした。落ち着けなくて困りました。
入学前に不安はありませんでしたか?
A.K 部活の厳しさが不安でした。また、勉強や宿題に付いていけるかが心配でした。今は部活も勉強も毎日がんばっています。
次に学校生活について教えてください。一番好きな授業は何ですか?
M.K 数学です。
A.Kさんはどうですか?
A.K 私は数学と国語と英語です。
二人とも数学と答えてくれたけど、先生の教え方が上手なのかな?
M.K クラスを2つに分けてそれぞれに先生が付いて教えてくれます。先生はすごく優しくて、丁寧に教えてくれます。友だち同士で教え合って疑問点を解決するというところも楽しく勉強できる理由だと思います。
A.K オーストラリアでも算数は大好きだったのですが、この学校の授業がとてもわかりやすくて先生もすごく丁寧に教えてくれるので、数学がますます好きになりました。
M.K 試験の一週間前には毎日先生が補習をしてくれて、テストのやり直しとかドリルを毎日やりました。平常テストが30点だったのですが、補習のお陰で中間テストでは78点を取ることができました。
先生が一生懸命皆さんのモチベーションを上げてくれているのですね。逆に、苦手な科目は何でしょうか?
M.K 私は国語です。文章読解が大嫌いです。(笑)小説とかは読みやすいのでいいのですが、説明文は難しくて苦手です。
国語では何かサポートしてもらえるような授業はありますか?
M.K 国語は帰国生用の課外授業が放課後にあります。入学式の日にこの授業を受けるようにと書かれた手紙を受け取った生徒は全員この授業を受けます。
その手紙をもらわない帰国生もいるのかな?
A.K 海外にいた年数や、入試の点数で選ばれるようです。入試で良い点を取った人は、課外授業は受けなくてもいいんだと思います。
A.Kさんはどうですか?苦手な科目はありますか?
A.K 地理が苦手です。海外では地理の勉強はしませんでしたし、受験のときも社会の勉強をしていなかったので、大変です。
M.K 私も苦手です。日本の都道府県とか、大阪とか未だに分からないので・・・。
現地校に通っていた帰国生の多くが理科や社会に苦労しているみたいですね。でも、補習やカウンセリングコーナーも上手く活用してがんばって勉強を続けてみてくださいね。
では話題を変えて、M.Kさん、学校のお気に入りポイントは何ですか?
M.K 教室で友達と一緒にいるときです。みんなと教室にいると安心感があって、そこが一番安心できていいなって思います。クラスの半分ぐらいが帰国生です。それと、先生方の授業がとても楽しくていつも授業が明るいことです。
A.Kさんはどうですか?
A.K ライブラリーが大好きです。私は日本語の物語をよく読んでいます。英語の本もたくさんあります。月に2回、英語の本を何冊読んだかを先生に提出するときはがんばって英語の本も読んでいます。
10万冊以上もあるそうですね。他にはどんな施設はありますか?
A.K 桃夭館(とうようかん)という校舎には、コンピューター室や家庭科室があります。地下には音楽室もあります。
カフェテリアはどうですか?
M.K ラーメン、カレー、うどんなどが好きです。どれも安くておいしいです。
A.K プリンとかゼリーなどのデザートもたくさんあります。
10月には運動会とときわ祭(文化祭)が行われますね。そろそろ準備を始めるころでしょうか。
M.K 私は運動が得意なので運動会が楽しみです。クラス全員が走るクラス対抗リレーとか、大縄跳びの練習を始めています。大縄跳びは全員の息が合わないとなかなかうまく飛べません。
A.K ときわ祭ではネイティブの先生に英語でインタビューをします。なぜ日本で先生という仕事をしているかとか、GSCプログラムについてどう思いますかという質問をする予定です。それを録画してときわ祭のときに上映すると聞いています。
★2014年度の運動会(中学校のみ)10月11日(土)に、ときわ祭(文化祭)は10月25日(土)・26日(日)に開催予定です。
運動会は見学自由、ときわ祭はチケット制です。また、ときわ祭開催日には個別進学相談室を開設(10:00~15:00)します。
他にはどのような行事がありますか?
M.K 先日合唱コンクールがありました。課題曲は校歌で、自由曲は『翼をください』の英語版でした。覚えるが大変で、とても時間が掛かりました。
A.K コンクールの2週間くらい前から毎朝練習をしました。練習しないひともいたのですが、前日にはようやくクラスがひとつになり、私たちのクラスは優良賞を取ることができました。
制服は気に入っていますか?
M.K 気に入っています。冬服は黒でちょっと暗いかなと思いましたが、夏服を着たときは中学生だなって実感しました。
A.K 他の学校の制服もかわいいなと思うときもあるけど、この制服はとても気に入っています。
お二人は部活には入っていますか?
M.K 私は英語部に入っています。普段は字幕のない洋画を見ることが多いですが、最近はときわ祭に向けて本を翻訳しています。
A.K 私はバドミントン部です。火木土の週3回と日曜日が月に2回あるのでとても疲れますが、とても上手な先輩もいるのでがんばって練習しています。
学校行事・校友会活動の中で「日本文化実習」というのがあるそうですが、これはどういう内容ですか?
A.K 先日、礼法の授業がありました。和室への入り方、お辞儀の仕方など色々な作法を習いました。正座は足がしびれて大変でした。
M.K 姉から聞いたのですが、高3ではテーブルマナーの授業もあるそうです。
学校にいる他の帰国生たちのことを聞かせてください。
M.K みんな明るく個性豊かで、自分の意見をはっきりと言える人たちです。
A.K 世界を幅広く知っていて個性が豊かだと思います。みんなとてもおもしろいので、6年間を通してお互いを理解し合える優しい人たちだと思います。
先生たちのことをちょっと教えてください。
M.K とてもルールに厳しい先生もいますが、みんな明るくて生徒ととても近いです。
A.K とても優しく丁寧に教えてくれます。また、ダメなことにはしっかりと注意してくれることも嬉しいです。
ネイティブの先生はどうですか?
M.K どの先生も親切で、入学して一週間後には気軽に話せるようになりました。
A.K ゆっくりとレベルに合わせてくれる優しく穏やかで、おもしろい先生たちです。
将来のことは何かイメージしていますか?海外の大学に進学したいとか、こんな職業に就きたいとか・・・。
M.K 大学は、国際基督教大学か上智大学に行きたいと思っています。また、将来はプロ女子サッカー選手かユニセフの職員になりたいと思います。
憧れの女子サッカー選手は誰ですか?
M.K 宮間選手と澤選手です。プレーはもちろん好きですが、前回のワールドカップで優勝したときの「東北に笑顔を届けたい」というインタビューを聞いて、私もそういう選手になりたいなと思いました。テストで良い点を取ったらクラブチームに入るつもりです。
ユニセフではどのような活動をしたいと思いますか。
M.K 世界には厳しい環境で生活している子供たちがたくさんいます。その国に行って、子どもと一緒に触れ合い、サッカーとか野球とか色々なスポーツを教えたいなと思っています。
A.Kさんは将来についてはどのように考えていますか。
A.K 大学はまだ決めていませんが、将来は学校の先生か心理カウンセラーになりたいと思っています。
学校の先生だったらどんな先生になりたいですか?
A.K 中学校の先生になって、自分の手で生徒を育てたいと思っています。勉強も運動もバランスよくできる生徒を育てたいと思います。
心理カウンセラーに憧れるのには何か理由があるのですか?
A.K とても感動した本の作者が心理カウンセラーだったことがきっかけです。人の悩みを聞いて問題を解決する仕事なので、ずっと憧れています。
そのためにがんばっていることはありますか?
M.K どちらの職業も海外に行くことが多いと思うので、この学校で英語力を伸ばすようにがんばっています。中2になったら中国語もがんばろうと思っています。
A.K まずは授業内容を完璧に理解することです。それと人間として大切なこと、美しい心を忘れないように心掛けています。
最後に、海外で生活している後輩たちに一言お願いします。
M.K 今は、「何でこんなに勉強するの!?」という不満もあると思いますが、自分の未来に役立つと思って勉強を続けてください。外国で生活していると色々な苦労があると思いますが、自分の夢を追いかけ続けてください。
A.K 思い切り海外の大自然や文化を見て感じて心から楽しんでください。海外生活はとても貴重な体験なので、日本に帰国してから悔いが残らないよう、一日一日を大切に生活してください。また、勉強は面倒くさがらず、自分のスピードでゆっくりと進めていいと思います。
本日はありがとうございました。みなさんも元気にがんばってくださいね。
まだ中1なのにしっかりと自分の将来を考え、自分の言葉でその気持ちをはっきりと伝えてくれました。帰国生が多く在籍する同校でのびのびと、そしてしっかりと成長しているということと、学校への強い信頼感が彼女たちの言葉から伝わって来ました。GSCは二人にとってピッタリのコースのようです。学校選びの大切さを改めて感じました。