では、ロンドンの現地校に通っていたY.Iさんから、海外経験について教えてください。
Y.I 私は1才から5才までと、中1になる年から約1年間ロンドンの現地校に通っていました。中学受験では一般入試でこの学校に合格したのですが、入学後急にロンドンに引っ越すことになってしまい、その後編入試験(面接)を受けて、今度は帰国生として戻ってきたわけです。
それは大変でしたね。困ったことはありませんでしたか?
Y.I 通っていた学校には日本人がいなくて、仲間に入りづらかったんですけど、週に2回日本語の授業があって、そのときに仲良くなった日本人の子に分からないときは聞いたりしていました。その後、フランス人や中国人、イタリア人など色々な国の友達もたくさんできました。今でも連絡を取っている友達もいます。
ロンドンでの一番の思い出は何ですか?
Y.I 学校行事で行ったキャンプです。そこでたくさんの友達ができたのでとてもいい思い出です。
この学校を選んだポイントは何でしたか?
Y.I 校風と英語を重視している点です。活発でフレンドリーな雰囲気も大妻中野に決めた理由です。
入学前に不安はありませんでしたか?
Y.I 編入で戻ってくる時には、もう友達のグループができている頃だったので、グループに入れるかどうか、英語の勉強に付いていけるかなどとても心配でした。しかしクラスの友達がとても優しくしてくれて、すぐに馴染めました。
校風にこだわってこの学校を選んで正解でしたね。
続いてT.Sさんは、オーストラリアだったんですね。
T.S 小2から小6の始めまでパースの現地校に通っていました。行くときは「オーストラリアってどこ?」っていう感じだったのですが、環境を変えてみるのも楽しみだなって思っていました。姉は日本を離れるのが悲しかったようで、すごく泣いていて大変だったのですが・・・。
小2の時なのに前向きですね。オーストラリアでも前向きにがんばれましたか?
T.S やはり英語の読解や読書などは困りましたが、サポートしてくれる友達もいたので少しずつ慣れていきました。
オーストラリアでの思い出と言ったら?
T.S いろいろな国の友達を12人も呼んで開いた誕生日会ですね。水風船で遊んだり障害物競走をしたりしたのをよく覚えています。
6年生の始めに帰国することになったわけだけど、受験を意識し始めたのもその頃ですか?
T.S はい。帰国してから考え始めました。塾で面接の練習も役に立ちました。
この学校を選んだポイントは何でしたか?
T.S 帰国生が大勢いる学校だったことです。学校見学の時にすれ違う先輩方が皆あいさつをしてくれたことも大きなポイントでした。
自分と同じように海外で生活していた仲間がいることは心強いよね。
お待たせしました。N.Iさんはアメリカですね。
N.I はい。4才から6才にかけてミシガン州の現地校に通っていました。
どんな思い出がありますか?
N.I 小さい頃だったから住んでいた家と幼稚園ぐらいしか覚えていないんですけど、ハロウィーンの時に友達とお菓子をもらいにたくさんの家を回ったことは良い思い出です。
勉強で困ったことはありましたか?
N.I 幼稚園にもう1人日本人の女の子が居てその子に助けてもらえたので、そこまで困ったことはありませんでした。
N.Iさんは英語の本を毎日読んでいるようですが、やはりアメリカでの生活があったから英語にも抵抗がなかったんですか?
N.I ミシガンでの生活のおかげだと思います。英語の本や映画にも自然に触れていけました。
この学校を選んだポイントは何でしたか?
N.I 帰国生クラスがあって英語の授業に力を入れている点と、雰囲気が良い点を重視しました。あとT.Sさんと同じなんですけど、学校見学に来たときに、あいさつをしてくれる先輩の多さがとても印象に残っていて、いい学校だなと思って。
受験の時に一番困ったことは何ですか?
N.I 面接があったので服装に困りました。お母さんが心配していてそれがうつってしまって…(笑)
次に学校生活について教えてください。
Y.Iさん、学校のお気に入りポイントは何ですか?
Y.I 校舎が新しくなってとても過ごしやすくなったことと、全教室にある電子黒板です。
電子黒板ではどんなことができるのですか?
Y.I先生がパワーポイントなどでまとめてくださったものが黒板に映し出されます。図形などは授業中に書いたりすると時間かかってしまうんですが、電子黒板だと時間も短縮されます。
JOBA先生の教え方も皆さんの勉強もテンポ良く進みそうですね。
T.Sさんのお気に入りポイントは?
T.S 行事です。特に文化祭ですね。
昨年はどんな企画を行ったのですか?
T.S 新潟での環境学習旅行のときに調べたブナ林とか雪室などを、文化祭で展示したり物を作ったりするのが楽しかったです。
他の行事はどうですか?
T.S 体育祭での騎馬戦も楽しいです。
2014年度の秋桜祭体育の部は7月1日・2日、秋桜祭文化の部は9月27日・28日に開催予定です。文化の部は一般公開されます。
N.Iさんのお気に入りポイントは?
N.I 明るく静かな図書室が好きで、図書委員をやっています。
38,000冊も本があるそうですね。卒業までに読みきれるかな?
N.I 図書館の本も読んでいますが、自分で用意した本をよく読んでいます。時間があるときはできるだけ図書室に行くようにしています。
新校舎パノラマビュー
図書館や電子黒板など、新校舎の施設に関する詳細はこちらからご覧いただけます。
他にはどうですか?入学してからうれしかったこととか…
Y.I先生方の教え方がとても良くてうれしいです。復習を先にしてくださってから、新しい分野に入ってくれるっていうところが私には助かったかなって。
T.S 帰国生のクラスが2年間は絶対一緒なので、すごく仲良くなれていいなって思いました。
N.I 私が好きな英語の本を知っている友達がいたことや、他の本を紹介してもらえたことです。
制服は気に入っていますか?
Y.I セーラー服は赤いリボンだと勝手に思い込んでいたのですが、ブルーグレーでした。
セーラー服ってこういう色もあるんだっていうのを改めて知って、新鮮で素敵だなと思いました。
T.S 中学ではセーラー服、高校ではブレザーで両方体験できて嬉しいです。
N.I 私はこのスカーフの色が、マリンっぽくて好きです。
みなさん部活には入っていますか?
Y.I 今、硬式テニス部に入っています。部活でのマナーが最初はわからなくて慣れるまで少しかかりましたが、今は楽しくがんばっています。
T.S 私はソフトテニス部です。一つ上の先輩はすごくうまいですよ。
N.I私はリビングアート部と華道部です。これは部活で作った大妻中野のシートカバーです。外部の説明会では椅子にかかっていますよ。
学校にいる他の帰国生たちのことも聞かせてください。
Y.I とてもフレンドリーで優しく、自分の意見をしっかり持っていてそれを意思表示できる人たちだと思います。
T.S みんな優しくて思いやりのある人たちが多いです。
N.I 明るく、積極的だと思います。
全校生徒の10%が帰国生なんですよね? 世界中から集まってきた帰国生がのびのび生活できているようですね。
JOBA先生たちのこともちょっと教えてください。
Y.I先生たちは、質問があればちゃんと教えてくださいますし、勉強面だけでなく生活面でも指導してくださいます。
T.S ネイティブの先生は、皆が発言するように考えながら授業をしてくれます。またジョークも交えながら楽しく勉強することができます。
N.I 生徒のことを考えてくれて、生徒を信頼して任せてくれる先生が多いと思います。
JOBA先生には大満足の様ですね。でも、不満は全くないですか?学校に改善してほしい点とか?
Y.I 改善して欲しいことは・・・出てきません。
N.I 中3に進級するとき、ネイティブの先生の授業時間数と文法中心の授業時間数の割合や授業内容が大きく変わって少し戸惑いました。
将来のことは何かイメージしていますか?海外の大学に進学したいとか、こんな職業に就きたいとか・・・。
Y.I 海外大学は考えていませんが、やはり英語を使う仕事に就きたいと思っています。でも、まだ文法の力が弱いのでとにかく英語の勉強をがんばっています。
T.S 私は国際線のキャビンアテンダントになりたいと思っています。日本と海外をつなぐ仕事だと思っています。そのために英語の勉強と笑顔を絶やさないことを心掛けています。
N.I 進学先は具体的に考えていませんが、本が好きで英語も活用したいと思っているので、翻訳家になりたいと思っています。大好きな『WINGS』という妖精の本があるのですけれど、日本語訳がないので自分で翻訳したいです。
そのためにがんばっていることはありますか?
N.I 同じ本を日本語と英語の両方で読んだりしています。
皆さん自分の将来をしっかりとイメージして、今をがんばっていますね。
また海外で生活したいと思いますか?
Y.I はい。できればまたロンドンで生活したいと思っています。
T.S 私もオーストラリアでまた生活したいです。あとスイスやベルギーもいいなぁ・・・。
N.I 私もアメリカで生活したいと思っています。前住んでいたときは幼かったんですけど、そのときと感じ方が違ってくると思うんです。その時の思い出と照らし合わせてみたりしたいと思います。
ズバリ、海外で生活したことはよかったと思う?
Y.I やはり海外で生活できるっていうのは普通じゃできないことだし、多くの刺激を受けて、自分自身の気持ちも大きく変化するので、そこがいいところだなって思えるし、外国の方と仲良くなると、会いたくなったら連絡を取ってその友達の国に行けたりできるんで、そこはよかったかなって思います。
T.S オーストラリアに行く前より、オーストラリアに行った後のほうがもっと積極的になれたって思うんです。ちょっと無理かなと思うことがあっても、取りあえずやってみれば大丈夫かなとか、だいぶポジティブにものごとを考えられるようになったかと思います。貴重な体験ができたので、よかったのだと思っています。
N.I 私の場合は、帰国生として誇れるものが英語力ぐらいしかないです。幼稚園生だったので、あまり積極性とか定着しなかったみたいです。
最後に、海外で生活している後輩たちに一言お願いします。
Y.I 私は編入で再入学したので、海外で受験の準備をしているみなさんがどんなことで苦労しているかよくわかりませんが、私は日本に帰国すると知った時とても不安になりました。例えば、勉強はちゃんとついていけるのかなどです。
でも、帰国生はみんな協力し合えるムードを持っていて、すぐに仲間になれましたし、勉強面でも先生方が自分たちの弱い部分をわかってくださっているので心配はいりません。
今、海外で悔いのない様精一杯がんばってください!みなさんが海外で経験したことは日本で必ず役に立ちます!!
Y.I 海外にいるころは、英語がどんどん頭に入ってきて、家でも英語を使ったりしたので脳の中がみるみる変わっていったのですが、帰国するとそれと同じぐらい脳の中がみるみる変わって英語を忘れてしまいます。ふとした瞬間に出る言葉が英語だったのに日本語になってしまったり・・・。これは、仕方がないことだと思いますが、やはり意識して英語力を落とさない努力は必要だと思います。
N.I 海外で身につけた語学力や経験はとても貴重なので、毎日を大切に楽しく過ごしてほしいと思います。
本日はありがとうございました。みなさんも元気にがんばってくださいね。
一口に帰国生と言っても海外経験は正に十人十色。今回インタビューに答えてくれた3人もバックグラウンドが全く違っていましたが、皆自分の経験を活かし将来の夢を持ちながらのびのびと元気に生活しているようでした。帰国生教育に実績のある同校のきめ細かい対応が彼女たちの笑顔に現れているように思いました。