本日はご協力ありがとうございます。皆さん高校3年生ということで忙しい中時間を作ってくれたことに感謝します。それではまず海外生活について確認していきたいのですが、経験した国・時期が3人それぞれ全く違いますね。H.Sさんは生まれたばかりの時にアメリカ・ニュージャージー州に、そして小学校2年生~小学校6年生まで韓国・ソウルで生活していたのですね。ソウルではインターナショナルスクールに通っていたのですか?
H.S はい、そうです。
初めは英語で苦労したのではと思います。どうでしたか?覚えていますか?
H.S はい。理解したい気持ちはあるのに理解できない状況が半年ほど続いた記憶があります。もともと日本にいた時、インターナショナルスクールに通ってはいたのですが、そこでの学びはあまりいかされず(笑)。
なるほど(笑)。その大変な時をどのように克服しましたか?
H.S 特に何をしたというわけではなく、持ち前の明るさといいますか(笑)、英語を耳にしている内に自然と話せるようになりました。
持ち前の明るさ、大事です。わかる気がします。それではM.Tさんのバックグラウンドも確認させてください。年少~小学校4年生までパラオ共和国で暮らしていたのですね。場所を確認したらフィリピンの近くの南国でした。自然豊かな国ですか?それともイメージと異なり都会の雰囲気でしたか?
M.T 両方の要素がありましたね。国の人口のほとんどがその都市に集まっていますので都会ではあるのですが、南国特有の自然もたくさんあり過ごしやすいところでした。
経験してみないとわからないですね。機会があれば行ってみたいです。ところで通っていた小学校は現地校でしたか?
M.T はい、そうです。日本人は私だけだったのですが、フィリピン、韓国、中国、アメリカなど出身国は様々でした。
それは貴重な経験をしましたね。異文化を強く感じた出来事はありましたか?
M.T 食文化ですね。私が納豆を食べていたら友達に気味悪がられたり、韓国人の友達の家でごちそうになった時に出されたキムチがあり得ないほど辛かったり…。食文化の面白さを実感しました(笑)。
食べ物は記憶に残りますよね(笑)。ちなみにパラオに納豆は売っていたのですか?
M.T はい、売っていました。パラオは親日国として知られており、日本の商品や食品はたくさん販売されていました。パラオの人々にとって納豆はハードルが高いようですが(笑)、日本のラーメンやお菓子などは広く親しまれているようでした。
想像と違いました。ありがとうございます。それではH.Eさんの海外経験も教えてもらいましょう。H.Eさんは中学2年生から高校2年生までフランスのパリで暮らしていたのですね。インターナショナルスクールの要素も多少ある現地校に通っていたと聞いています。この年齢で現地校に通うということは、勉強面が大変だったと思います。フランス語はある程度できる状況でパリに行ったのですか?
H.E いえいえ、全く。授業は全てフランス語で行われているので、最初は周りが何を言っているのかさっぱり分からず。板書をノートに写すにも筆記体を学んだことがなかったのでまず黒板に書いてある文字を解読する必要があり…。慣れるまでにかなり時間がかかりましたね。学校が用意してくれている初心者用のフランス語の授業を受けて読み書きを何とかマスターしました。
当時は辛かったと思いますが、とても貴重な経験をしましたね。周りの子に助けてもらったりもしたのですか?
H.E はい。フランスではプレゼンテーションをする機会が沢山あったのですが、私はプレゼンテーションが苦手で、緊張で声が震えていたりしたのですが、フランスの友人たちが私のプレゼンの途中で場を和ませるために日本のアニメのセリフをみんなの前で披露して笑いを取ってくれたりしました。そういったユーモアにはとても助けられましたね。
それは良かったですね。それでは皆さんに、海外経験がこういったことで役に立っているといったエピソードや考え方などがあったら教えてもらいたいです。H.Sさん、どうでしょうか?
H.S 海外では楽しい経験だけでなく、少なからず辛い経験もあったため、精神的に大きく成長できたと感じています。そういった経験が帰国後人前で話すときや、授業内のプレゼンテーションなどに活きていると思います。
M.T 私は自己肯定感が高いと思っているのですが、それはパラオでの生活が大きいと思います。パラオの人々は穏やかで他人をあまり批判しないため、自分を受け入れてくれる環境の中で過ごすことで、前向きな気持ちを持てるようになったと思います。また、現地校でPCの授業があったので、大妻中野で中学1年生の時に配布されたタブレットに順応するのは早かったと思います。
H.S 海外では日々文化の違いを感じる機会がありました。その中で自分と他人との違いを理解し尊重することや、他者の価値観を受け入れることの大切さを学びました。もう一つは海外での学習の大変さを考えれば今はたいしたことないと思えることですね。現在高校3年生で受験生ではありますが、乗り切れると思っています。
やはり海外生活は貴重な財産になっていますね。H.Eさん、フランスと日本の違いについて一つだけ具体的に教えてもらえますか?
H.E そうですね。哲学的な話になってしまうのですが、自由への考え方といいますか、その許容範囲による違いといいますか。フランスは本当に自由で、ある意味ルールがないのです。人々はそれが心地良かったりしています。ただ、日本のようにルールがあった方がマナー良く、街もきれいに保たれたりすると思うので、一長一短なのですかね。
それでは次は日本帰国後の学校選びについてお聞きしますね。H.Sさんは小学6年生の2月に本帰国したのですよね。2020年の2月ですから、ちょうど世の中がコロナでザワザワし出した頃。急な帰国だったのですか?
H.S はい。もともとは中学1年生の3学期に本帰国する予定だったのですが、コロナの影響で日本の空港が閉鎖されるかもしれないという情報が急に入り、その日のうちに荷物をまとめて、翌日には母と一緒に帰国しました。
それは想像を超える緊急帰国ですね!学校選びはままならなかったと思いますが、一時帰国を繰り返し、事前に4校何とか訪問できたと聞いています。
H.S はい。インターナショナルスクールでの生活が長かったので、自分に合う学校が日本にあるのか正直疑心暗鬼でしたが、何とかこの学校を見つけることができました。
大妻中野のどの辺りが良かったのですか?
H.S やはり、帰国子女の多いグローバルリーダーズコース(GLC)があったことですね。インターナショナルスクールではないのにこういう学校があるのかと。また、英語の資格があったので、入試が面接のみというのも正直助かりました。
それではM.Tさんにもお聞きしましょう。M.Tさんは小学校4年生の6月に帰国して、公立小学校を経て大妻中野に進学したのですね。学校選びはいつ頃から始めましたか?
M.T 小学校6年生になって本格的に調べるようになりました。
学校見学の際、気を付けていたことは何でしょうか?
M.T なるべく平日のイベントに参加することで、生徒たちの実際の雰囲気や部活動の様子などを体感しようと考えました。また、生徒主体の見学ツアーに参加して、歳が近い先輩たちのお話を聞くことができてとても参考になりました。
素晴らしい方法ですね。できる限り、実際の学校の様子を把握するのが一番だと思います。大妻中野を選んだ理由を教えてください。
M.T 大妻中野の文化祭に行った時に、校内の雰囲気や生徒さん達の柔らかさに魅了されたことがきっかけです。また、毎週土曜日に大妻中野で行われていた帰国生向けの講座に参加していたのですが、ネイティブの先生とたくさんコミュニケーションが取れる環境にも魅かれました。
柔らかさというのはどういうことでしょうか?
M.T グローバルリーダーズコースの教室を見学した時に、生徒さん達がとてもフレンドリーに話しかけてくださったので、楽しそうで和やかな雰囲気を感じました。
なるほど、そういうことですね。毎週土曜日の講座というのは帰国小学生英語保持講座のことですね。HPを見たら今年度で20周年を迎える講座と書いてありました。入学前からこういった講座を用意してくれているのは素敵ですね。どんなことをしたか覚えていますか?
M.T 遊びながら楽しくネイティブの先生と英語を学びましたね。確かドッチボールもやりました。この講座に参加するために毎週のように大妻中野に来ていたことで、おそらくこの学校に行くのだろうと思っていました。
ありがとうございます。それではH.Eさんにも教えてもらいましょう。2024年の6月、高校2年生の時に本帰国したのですよね。帰国の時期は予定通りだったのですか?
H.E いえ、少し早くなりました。パリオリンピックが7月から開催されるため、飛行機などの予約が取れなくなってしまうことを考え早めに帰国しました。
なるほど。大型イベントにも注意しないといけないのですね。いずれにせよ、高校2年生での編入。しかもフランス現地校からの転校ですから学校選びは大変だったと思います。時間のない中どのように学校を探しましたか?
H.E 実はJOBAのサイトを見てお問い合わせをし、受験できる学校を急ぎリストアップしてもらいました。
そうでしたか。JOBAが役に立って嬉しいです。いくつか候補があった中で大妻中野を選んだ理由を教えてください。
H.E フランス語の授業があり、フランス語の資格試験の勉強も手伝ってくださるのを知ったためです。また、海外経験をしている生徒さんがたくさんいて、自分のことを帰国子女としてではなく、ありのままを受け入れてくれるところだと思ったからです。
H.Eさんの場合、フランス語はポイントになりますよね。また、海外経験のある子がたくさんいるとやはり安心するのですね。フランス語の資格試験の勉強はどのようにサポートしてもらっているのですか?
H.E 発音から文法の細かいところまで個別に指導してもらいました。そのおかげで、フラン語検定準2級に合格しました!
それは素晴らしい!良かったですね。それでは受験の準備についても確認させてください。3人ともグローバルリーダーズコースに所属ということで、帰国生入試かグローバル入試の受験が必須になりますね。H.Eさんは編入ですから少々違うところがありますが。H.Sさんは大妻中野の帰国生入試は面接のみだったのですよね。ということは、英語の資格を受験前に持っていたということですか?
H.S はい。英検二級を取得済みでしたので面接のみで助かりました。
英語資格が武器になる学校は増えていますので、海外滞在時に資格取得を進めておくのはやはり良いことですね。面接練習はしましたか?
H.S はい、親やJOBAソウル校の先生と結構練習しました。
練習すると自分の言いたいことがまとまってきますので、やはり練習は必要ですね。ただ、想定される質問への答えを一言一句覚えるのはおすすめしませんね。覚えたことを話しているのか、自分でしっかり考えているのか、面接官の先生はすぐに気づきますので(笑)。M.Tさんはグローバル入試ですね。M.Tさんも大妻中野の入試は面接のみでしたか?
M.T はい、そうです。
受験前に取得していた英語の資格は何ですか?
M.T はい、英検準2級ですが持っていました。
M.Tさんのように、本帰国してから受験までにそれなりの年数が空く場合がもちろんありますよね。英語力維持伸長のためにどのようなことをしていましたか?
M.T オンラインレッスンを通じて英語の面接とエッセイの練習をしました。また、英語の感覚がなくならないように英会話レッスンにも通っていましたし、時事問題や社会問題に詳しくなるためにSDGsに関する本をたくさん読みました。
やはり日々の鍛錬は大事ですね。それでは最後にH.Eさんに編入試験について聞きましょう。編入ですから、国語・数学・英語と面接もありましたよね。試験範囲、内容はあらかじめある程度教えてもらえましたか?
M.T はい、ざっくりですが教えていただきましたので日本の参考書で準備しました。
編入試験で最も困ったことが日本の暑さだったそうですね?
M.T そうなのです。夏の暑い日だったため、学校に行くだけですでに体力を消耗してしまいました(笑)。フランスは暑い日があまりないので、日本の暑さに慣れるのに時間がかかりましたね。
この先受験を予定している方に、ぜひ覚えておいてもらいたいエピソードですね。日本の暑さ、寒さ、そして時差。この辺りは身体が慣れないと本来の実力が発揮できない時がありますので。
◆大妻中野の海外・帰国生入試、グローバル入試◆
2026年度入試日程(現小学校6年生対象)が確定しました。
◎海外・帰国生入試
第1回 11月22日(土) 第2回 12月22日(月)
※ 上記のほかに、海外在留中の受験生を対象とした「シンガポール会場入試」・「オンライン入試」も予定しています。
◎グローバル入試
第1回 2026年2月1日(日) 第2回 2月3日(火) 第3回 2月4日(水)
それでは大妻中野の学校生活について語ってもらいましょう。H.Sさんは入学前と入学後でギャップを感じたのですよね?
H.S はい。入学前は紙と鉛筆でひたすら勉強ばかりしていると思っていたのですが、入学してみたら勉強以外の行事にも一生懸命な子が多くて、毎日笑顔で仲良く過ごせるそんな学校で良かったです!
楽しいのが何よりです。M.Tさんは自動販売機が嬉しかったのですよね(笑)?
M.T はい(笑)。小学生の頃にはなかった自動販売機でパンや飲み物を買えるようになったことがとても嬉しくて、入学直後は皆で毎日アゴラに集まっていました(笑)。
かわいらしいお話でほのぼのします(笑)。H.Eさんは編入だし、しかも高校2年生からですから入学前はどんな子がクラスにいるのかなど不安があったのではないですか?
H.E はい、確かに不安でした。ただ、クラスメイトだけではなく、他のクラスの子もすぐに話しかけてくれるようになったのですぐに馴染めたと思います。また、何より近くに海外経験のある子がたくさんいたので安心しましたね。留学から帰ってきた子など皆それぞれです。
高学年での編入だと心配事が尽きないと思いますが、すぐに馴染めて何よりですね。 H.Sさん、大妻中野は編入生も暖かく迎え入れる雰囲気があるのですかね?
H.S はい。グローバルリーダーズコース(GLC)は、高校生での編入が多くいますが、皆フレンドリーです。私はこの学校の良いところはそこだと思います。この学校に入学し、生涯の友とたくさん出会うことができたのが一番の宝物です。
素敵な学生生活を送っていて羨ましいです。お友達もそう言ってもらえると嬉しいと思いますよ。M.Tさんは本帰国後数年してから大妻中野に入っているので、日本の勉強への不安はあまりなかったと思うのですが、H.SさんやH.Eさんは、入学後学習面で困ったことがあったでしょう。H.Sさんは、入学当初、具体的にどの科目が大変でしたか?
H.S 古典、歴史、化学など初めて習うことを「日本語」で勉強しなければいけませんので最初は苦労しました。
そうですよね、学習環境が異なりますからね。先生方はサポートしてくれましたか?
H.S はい。先生方は帰国子女に慣れているので、丁寧にゆっくり教えてくれますのでその点とても助かりました。
理解があって良かったですね。H.Eさんは現在進行形で苦労していますよね。まだ日本に戻ってきて半年程度ですから。
H.E はい。化学、生物、数学とフランスではフランス語で習っていましたので、日本語に置換して整理するのが大変ですね。自学自習のソフトなども活用し何とか頑張っています。
引き続き頑張ってください。それではグローバルリーダーズコース(GLC)など、勉強のことはもう少し後でまたお聞きするとして、学校のお気に入りのポイントや、行事・課外活動など、楽しいことをもう少し教えてもらいましょう。H.Sさん、学校のお気に入りのポイントは何ですか?
H.S お手洗いがとても綺麗なところと自動販売機が多いところです!
日々生活する上ではとても大事ですね。
H.S はい。私の場合、とにかく学校にいることが好きなため、施設の綺麗さは重要ですね。朝から夜まで学校にいることはよくありましたし、友達との日常が大好きなので、例えばゴールデンウィークなどもすぐに学校に行きたくなってしまいました。
学校愛が強いですね。M.Tさんはどうでしょうか?
M.T 大妻中野の好きなところは挙げてもキリがないですが、強いて言うならば先生方との距離感の近さだと思います。小学校の頃は一度も行ったことがなかったのですが、この学校の職員室はとても雰囲気が温かくて、優しくて面白い先生方がたくさんいらっしゃるのでいつも気が付いたら入り浸ってしまっています。最近はほどほどにするようにしています(笑)。
高校3年生になって大人になったということですね(笑)。H.Eさんはどうでしょう、大妻中野のここが良いという場所などは?
H.E 6階や7階から見える外の景色が本当に綺麗なのです。そこにはくつろげるスペースや椅子もあります。また、生徒同士だけでなく先生同士も仲が良さそうで、この学校に入って良かったなと思っています。
それでは好きな学校行事についても教えてもらいましょう。H.Sさん、好きな学校行事は何ですか?
H.S 5月の宿泊行事が思い出深いです。私たちはコロナの影響で宿泊行事がオンラインに切り替わったりしてままならなかったのですが、中学3年生の時広島に皆で行き友情を育めたと思います。
宿泊行事は一緒にいる時間が長く、楽しいですよね。それではM.Tさんにも聞きましょう。好きな学校行事は何でしょうか?
M.T 文化祭です!中学3年生から高校2年生まで文化祭実行委員会の幹部として文化祭に携わりました。昨年度は文化祭実行委員長を務めていたのでひときわ思い入れがあります。私にとっての文化祭はまさに青春そのものでした。
素敵です!準備期間もかなり長いのでしょうか?
M.T はい。毎年2月から9月まで部活動と同じようなレベルで活動していました。先生方にも協力していただきながら、どうしたら文化祭を盛り上げられるか、新しいことも取り入れながら運営してきました。
ぜひ受験を考えている皆さんには見てもらいたい行事ですね。H.Eさんは高校2年生の途中で編入してすぐに経験した行事が文化祭だったのですかね。どうでしたか、楽しかったですか?
H.E はい。装飾など準備も大変だったのですが、そういう作業を通じて自分のことを知ってくれた子もいたので、そういった意味でも文化祭は経験して良かったと思う行事です。
タイミングよく経験できて良かったですね。それでは次は国際交流やボランティアなどの活動についてもお聞きしましょう。H.Sさんは、学年横断型の「フロンティア・プロジェクト・チーム」に参加していましたよね。どんな活動をしてきましたか?印象に残っているものを教えてください。
H.S そうですね。このプロジェクトに入っていないと絶対経験できなかったことがたくさんありますね。例えばモスク見学だったり。また、このプロジェクトから派生して先日難民カフェを企画したのですが、イランの郷土料理を皆で作ってとても新鮮でした。こういったチャレンジ精神が培われたことがプロジェクトに参加して最も良かったことですね。
ありがとうございます。M.Tさんは文化祭で活躍しながら、その他にも様々なプロジェクトに参加していたと聞きました。どんなことをしてきたのですか?
M.T アドミッションスタッフ、千羽鶴プロジェクト、大妻三校模擬国連、マレーシア学校交流プレゼンテーションなど、自分が興味を持った楽しそうなものには積極的に参加するようにしていました。学年・クラスを問わずに色々な人と交流する機会が増えますので。
何から聞いてよいかわからないくらい様々なことにチャレンジしていますね。一つずつお聞きしたいところは山々なのですが、お時間の都合がありますので、どれか一つ、おすすめのプロジェクトを紹介してもらいましょう。
M.T 大妻三校模擬国連は良い機会でしたね。系列校の生徒さんとお話することはなく過ごしてきましたので、一緒に活動できて良かったです。学祖の大妻コタカ先生の話になったりして盛り上がりました。
◆学校見学・公開行事◆
7月20日(日)のオープンデイ(学校公開)では部活動見学・発表・体験を始めとした企画をご用意しています。また、Global Arts Festival~秋桜祭 文化の部(文化祭)は9月27日(土)・28日(日)に実施予定です。詳細はHPにてお知らせいたします。
3名ともグローバルリーダーズコース(GLC)に所属とのことで、これまでの英語の授業を振り返って、この授業は今でも覚えているという印象深いものを教えてください。
H.S 英語の授業でアートの定義について考える機会がありました。歴史的背景とともにアートの解釈が変化してきたことや、現代では表現方法が多様化し、観る人の視点に委ねられる面があることを学びました。作品を観ながら歴史的背景を想像するのが楽しくなり、自分の視野が広がったと感じています。
M.T 英語の授業についての全体的な印象として、先生が教えるというよりも生徒同士が意見を出し合うディスカッションのような形だと感じています。近年、大学の学部で取り入れられている英語で学ぶ授業を、中高生のうちから体験できるのはとても良い経験で、特徴的な教育だと感じています。
H.E 映画のリメイクバージョンを制作するという課題があり、自分たちで撮影・編集・アップロードを行い、完成した作品についてプレゼンテーションを行いました。また、論理・表現の授業では、文法の解釈をめぐって先生を交えて意見を出し合い、生徒側から答えが出されることもあるのが印象的でした。
深く議論し合って授業を形作るのですね。確かに大学でやっているようなことで興味深いです。IELTSやTOEFLといった検定試験対策も授業でやってくれるのですか?H.Sさん、教えてください。
H.S 検定試験対策は手厚く行われています。直訳では意味が通じないようなイディオムや日本でいう慣用句のような表現も教えてくださり、点数を上げるための先生方のノウハウも共有してくれるので、実際に私もスコアを伸ばすことができました。
それは大変助かりますね。語学といえばフランス語が必修というのは大妻中野の大きな特徴の一つです。M.Tさんは入学前にフランス語に触れる機会はありましたか?
M.T いいえ。これまで全く触れたことがない言語だったので、理解するのにとても時間がかかりましたが、フランスの文化や料理、観光地などを学ぶのは楽しかったです。
ありとうございます。それでは数学についてもお聞きしましょう。H.Sさん、数学も英語同様レベル別の授業なのですか?
H.S はい、レベル別・習熟度別の授業です。入学当初は海外のインターナショナルスクールとカリキュラムや進度が大きく異なっていました。海外の学校では小学生高学年で既に学んでいた内容もあれば、全く習ったことのない内容もありましたので、習熟度別授業のおかげで理解を深めることができました。
それは助かりますね。M.Tさん、グローバルリーダーズコース(GLC)に入って良かったですか?世界観は広がりましたか?
M.T はい、そうですね。グローバルリーダーズコースの特徴は、自分と異なる意見に対しても否定せず受け入れる姿勢があることです。そのため、様々な価値観を身につけることができました。入学当初は全員が積極的に自分の主張をするため、担任の先生は大変だろうと思いましたが(笑)、やがてうまくまとまりを持つようになりました。
◆グローバルリーダーズコース(GLC)◆
大妻中野では、海外帰国生が在籍生徒の1割を占め、日常の学校生活がすでにグローバルの香り溢れ、帰国生のみならず学校全体がグローバル社会におけるダイバーシティ(多様性)を理解し、受け入れ、発信できる環境となっています。海外帰国生とグローバル入試生によって構成される「グローバルリーダーズコース(GLC)」は、大妻中野がすぐそこに迫ってきている「グローバル社会」で活躍できる生徒を育てるための推進力となるコースです。この力はもちろんグローバルリーダーズコースにとどまらず、全生徒、全校へと波及していきます。
英語の授業はAll English授業で、Native教諭が4コマ・日本人教諭が2コマ担当します。英語の授業は、そのレベルに合わせてα・βの少人数2展開となります。詳しくはこちらからご確認ください。
最後に2つほどお聞きします。まず海外に住んでいる後輩たちへのメッセージをお願いします。
H.S 海外に住んでいた時の幸福感は、帰国後に感じることが多いです。日記や写真でしっかり整理しておくと、何年経っても振り返りができるのでとても良いです。忘れずに記録しておきましょう!
M.T どんな事情にしろ、海外に住むということはのちにあなたにとって必ずかけがえのない経験になります。私は日本に帰国して早7年が経ちましたが、未だに事ある毎にパラオにいた頃の思い出に浸っているほど、向こうでの日々は私にとっての財産です。今の環境に感謝するのを忘れることなく、悔いのないように精一杯楽しんでください!
H.E 私は高校2年生の途中からの編入だったので、クラスに馴染めるのか、この時期からでも学校行事を楽しめるのか、勉強は皆に追いつけるのか、最初は不安ばかりでしたが案外何とかなるので、中学や高校の途中から入る方も心配しないで来てください!
それでは最後に、未来の自分へメッセージをお願いします。何年後の話でも構いません。
H.S 海外での経験があったからこそ精神的に大きく成長できたと感じています。将来、困難に直面した時には海外での経験を思い出し、自分ならきっと乗り越えていけると信じて自分自身に問いかけてほしいです。
M.T 自分の信じる道をまっすぐに進んでいける人でありたいと思います。自分を一番理解できるのは自分自身だからこそ、ありのままの自分を受け入れることで心に余裕が生まれると感じています。他人に優しくし、人の意見を尊重できる、そういう大人に成長していきたいと思います。
H.E フランスでは哲学の授業があり、哲学者の考えを学ぶ機会がありました。日本の学校にはない科目のため、学んだことが一見無駄に思えることもありましたが、知識を得ることは、大学や社会など将来さまざまな場面で必ず役に立つと思うので、これからも学びを続けていきたいと思います。
ありがとうございます。それでは本日の取材は以上で終了とします。長時間ありがとうございました。