現地校の高1です。帰国子女枠大学入試において、SATのスコアーはあくまでも参考で、当日の小論文なり、面接の方が重視されると聞きましたが、思うようにSATの点数が伸びず、不安を覚えています。現地校の学習をしながら、SAT、小論文、TOEFLと勉強をどのように進めていけばいいのか教えて下さい。
SATは2005年1月より新たなものが実施され始めていますが、日本の大学のSATの扱いが変わることはおそらくないだろうと思います。変わるとすれば、アメリカ現地校の生徒に対しSATとTOEFLの二つの提出を義務づけていた大学がSATのみとする、または、これまでSATの提出を義務づけていなかった大学が新たに義務づける、ということがあるかもしれません。つまり、SATの重要性が増す可能性はないわけではありません。
日本の大学がSATのスコアそのものをどれくらい重視するかは大学・学部によりますが(入試当日の小論文の方が重要なのは、慶應以外のすべての大学に当てはまります)、スコアそのものと別に、SAT受験に向けてきちんと英語の勉強をすることが、総合的な英語力の向上に直結するからです。それが入試本番の英語試験に反映します。
高校在学中には小論文の直接的な練習よりも、高校での教科学習や現地での生活を充実させること、および新聞や本を通じて知識や考察を深めることの方が重要です。大雑把に言いまして、書き方は短期間で身につきますが、書く内容の質を上げることは、時間がかかるだけでなく、高校時代の学習や生活に左右される部分があります。
逆にいえば、高校在学中に小論文の勉強をすることが、読んだり調べたり考えたりするきっかけになるのであれば、十分意味があると思います。
TOEFLの勉強も、前述のSATの勉強と同様の意味で重要だと思いますが、英語力の高い生徒であれば、今後はSAT1verbalの勉強をしていくだけでTOEFL対策を兼ねられる部分が大きいため、TOEFLに向けてさほど時間をかける必要はないでしょう。SAT1verbalが難しすぎて太刀打ちできないという生徒であれば、まずTOEFL対策を重視すべきでしょう。
ただし、経済学科や社会学科に進むのであれば、SAT1のmathは早めに高いスコアを取っておくべきです。
2006年2月にいただいたご質問への回答