海外在住は長いですが、英語で教育を受けるようになったのは高校生からです。将来、保育士になりたいと考えています。帰国子女枠で受験できる大学のなかでこうしたことを学べるところはありますか。また書類選考、面接試験のみの受験というのは考えられますか。
保育士の仕事をするには試験を受けて資格をとらねばなりません。幼稚園教諭（保育士とは違いますが、実質的にあまり差がないので、両者の資格が取りやすくなってきているようです）でも同様です。
大学・短大の中には保育士資格取得のための専門の課程を持っているところがあり、そこを卒業すれば試験は免除されますが、短大でなく大学で学ぶのであれば、試験免除にこだわらず、関連分野についてきちんと学べるところをお考えになる方がよいと思います。
また、受験校を絞っていく手順としても、資格取得のための課程を持つ（試験が免除される）大学に最初から絞るより、関連分野を学べるところをそれぞれ検討し、合わせて資格についても確認する、という方が、大学でどんなことが学べるのかがご本人にとって明確になり（帰国枠受験ではこれが非常に重要です）、望ましいと思います。
それゆえ、初等教育、発達心理学など保育士資格に直結する分野を学べ（しかし保育士試験免除とは限らない）、帰国生が受験できる首都圏の大学を以下に列挙しますので、まずはそうした大学のホームページを見るなどして、保育士になるのにどんな勉強が必要なのか、自分が特にどんなことを学びたいのかを、ご本人がお調べになるようお勧めします。
私大：順天堂、創価、玉川、帝京、東海、立教、立正、大東文化、中央、東洋、日本、目白、和光、早稲田
国公立：東京学芸
また、入試において筆記試験を避けて考えるのは得策ではありません（選択肢を大きく狭めてしまいますし、そうした大学では成績や統一試験結果での勝負となってしまいますので、英語が得意でない場合はかえって不利です）ので、最初からそうした条件で選択肢を狭められないようお勧めします。特に、中学まで日本人学校に在籍されたのであれば尚更です。
2005年3月にいただいたご質問への回答