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帰国子女枠大学入試 情報 > 入試ガイダンス : 国家統一試験
帰国子女枠大学入試 情報

Question

入試ガイダンス : 国家統一試験

Answer

<国家統一試験について>
国家統一試験は、帰国枠大学入試における重要な判定基準でありますが、国により教育制度が異なり、単純な比較は難しいものです。そのため、大学により扱い方は大きく異なりますが、国家統一試験の成績の提出を義務づける大学では、その成績が良ければ当然、合格の可能性が増すと言えます。
しかし、統一試験の成績が良くても、大学が実施する筆記試験の出来が良くなければ合格につながりにくいのが実状です。それゆえ、統一試験については、その成績そのものより、それに向けて学習を積むことの方が重要であるように思います。
いくつかの科目を、たとえばインターナショナル・バカロレアのような制度で高校生にふさわしいレベルで学ぶということは、理解力・思考力・記述力を磨くことになりますし、大学に入学する上での基本的教養を身につけることにもなります。
一方、そうした学習を意識的に行っていかずに、ただ高校卒業だけを目標としてしまうと、学習内容が高校生としては不十分なものになる恐れがあります。母国語を離れ、外国語で学習するということは、学習内容を易しくしたり減らしたりすることに直結しがちだからです。もちろんその代わりに得るものもまた多くある訳ですが、大学という研究の場に進むことを考えるなら、学習の幅と深さにも注意しておくべきでしょう。
<国家統一試験受験上の注意点>
アメリカ系以外のカリキュラムでは、国家統一試験は一度しか受験できないので、計画的に勉強しておく必要があります。
一方、アメリカの制度では、前述したような意味で、TOEFLとSAT reasoning testsだけでなく、SAT subject testsまできちんと視野に入れて学ぶことが重要です。いずれも複数の受験が可能ですが、SATは全ての成績が記載されますので、何回も受験してスコアを伸ばすより、きちんと準備をした上で受験をした方が良いようです。TOEFLは、一番良い成績だけを提出できるので、何回受験しても問題はありません。
また、正規の卒業時期が11月や12月であり、その国の大学に入学するための統一試験結果もその頃またはその後に出るような国の高校に在籍している場合は、注意が必要です。統一試験結果が日本の大学への出願に間に合わないことが多く、その場合、TOEFL、SATのスコアを代わりに求められることがあるからです。TOEFLはともかく、SATは受験できる月が限られていますので、その受験日も視野に入れて早めにスケジュールを立てておくことが非常に重要になります。
<その他考慮すべきポイント>
推薦状などにより、課外活動や日頃の態度を評価している大学もあります。勉強以外の活動を通して自分自身やその土地の社会や周囲の人々について様々に感じたり考えたりすることは貴重な経験となるでしょうし、そうした経験は結果的に、入試での小論文や英語にも反映します。
また、一つ注意しておくべき点は、TOEFLなどの英語試験の結果が良いからといって入試での英語の出来も良いとは限らないということです。どんな試験にも特性があり、たとえばTOEFLと入試英語問題は会話力、聴解力、抽象的な文章の読解、複雑な文構造の理解の4点で大きく異なります。会話力、聴解力が不十分でも入試英語問題に対応できますし、抽象的な文章の読解や文構造の理解が不十分でも英語に触れた時間の長さに比例してTOEFLのスコアは上がる傾向にあります。海外現地校・国際校での在籍が長い人は、英語での会話に困らないからと言って自分の英語力を過信せず、英語または日本語の文章を読むのが苦手ではないか、または、TOEFLでessay writingのスコアが極端に低くないか、注意してみましょう。
<TOEFLとSATの変更点について>
TOEFLがInternet Basedとなりました。従来、選択式問題が中心であったのが、speakingとwritingの双方で、受験者が考えて答える形式となりました。大意がつかめる、発音が良いという多くの海外生・帰国生が得意とする部分よりも、正確さが要求されるものになっています。そのため、これまで以上に文法の学習が重要になってきています。
また、SATⅠがreasoning testとなってSATⅡに含まれていたwritingが必須となったことは、アメリカの制度で学ぶ多くの海外生にとって負担増となりました。しかし、英語で会話ができるだけでなく、読み書きの力が高いことが大学側の期待としてあるわけですから、writingに対しても十分準備して臨んでおくことは、帰国後の大学受験に対して有効です。また、subject tests (従来のSATⅡ)について、reasoning test に移ったwriting を3科目のうちの1つに数えることが不可能となったため、3科目を揃えて高いスコアを得るのが難しくなりました。理系学部志望者にとっては、慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学、東京工業大学などの筆記試験または面接試験でもともと理科2科目の内容を問われるため、SATにおいてmathⅡと理科2科目という選択をすることは当然のことですが、文系学部志望者にとっても今後はsubject testsを3科目揃えることが望ましいものとなります。慶應義塾大学(総合政策学部・環境情報学部を除きます)ではそれが受験資格となっていますので、計画的に準備してください。

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