今年8月末より現地校でシニアになる子供の授業選択について、お伺いします。AP Physicsと AP Calculusを受講する予定にしております。本人は日本の大学の工学部を目指しています。理系を目指すなら、できるだけ理数系のAP科目を取っておいたほうが良いという意見と、AP科目で評価がB,Cを取るくらいなら、AP科目ではない理数系の科目で評価Aを取ったほうが国立大学などには有利だという意見の両方を聞いたことがあります。実際に帰国入試ではどちらが有利なのでしょうか。
ほとんどの大学の理系学部では、筆記試験で数学・理科を課しています。そのような場合、比重が高くなるのは結局筆記試験であることが多く、その試験で高得点を取る力が最重要となります。
そこで出題されるのは主に日本型の数学・理科です。したがって、一般的には諸外国の通常プログラムより難易度が高くなります。そのような問題に対処するには、日本型の学習にふだんから触れておくことが大切です。つまり、APであれ、通常の数学・理科であれ、日本型の数学・理科の学習を意識しておくことが必要になります。
APであれば、アプローチは異なるにせよ、日本型数学の内容をカバーする領域が広いので、ふつうはそれを履修した方がよいと考えられます。しかし、それだけをやっておけば日本型数学・理科ができるようになるというわけでもないので、さらに日本型にも触れる時間を作る覚悟も必要だということになります。
Update: '17年11月25日
2015年5月にいただいたご質問への回答