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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2021/12/03 号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の生徒の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。
保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。
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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(42)
入試結果の見方
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いよいよ12月に入りました。
毎年この時期の動きとしては、早めに私立大学の合格を勝ち取り、2月末の国公立大学帰国生入試に向け気持ちを新たに試験勉強に取り組む受験生の姿があります。
1次選考(書類審査)が行われる場合は、多くの国立大学の選考結果が判明しだす時期でもあります。
COVID-19が収まりの様子を見せ始めた状況から、いったん滞在国に戻った後、改めて試験帰国の予定を立てている受験生もいると推察します。
本メルマガの原稿提出間際に、日本に入国する国際線フライトに関する衝撃的なニュースが発信されました。
すでに内容をご存知の方も多いと思いますが、今月(12月)末までの新規予約を国籍を問わずすべて受付停止するという内容です。
新型株(オミクロン株)の拡散を警戒しての緊急避難的措置とのことですが、受験生のみならず年末年始を母国で過ごそうとしていた邦人に対する影響ははかりしれません。
影響の深刻さを考慮してか、発表があった翌日にこの措置に関する停止が政府から出されました。
混雑等でフライトチケットが今すぐとれなくても、落ち着いた対応をとるように心がけてください。。
水際措置に関する要件も次第に厳しくなってきています。
受験勉強に集中しなければならない時期に大変とは思いますが、日々のニュースに目を通しておくことも忘れず慌てることなく対処できる態勢を整えておくように気をつけましょう。
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■ 大学受験ワンポイント情報(42)
入試結果の見方
2022年度4月入学に向けた帰国枠入試は私立大学の一部と国公立大学を残すのみとなっています。
すでに2022年度9月(秋季)入学や2023年度4月入学への試験準備を進めている海外生・帰国生もいることでしょう。
試験準備は単に受験勉強だけではなく、<入試情報>の収集が大切です。
本メルマガでもたびたび取り上げてきた「出願資格」に始まり「入試変更点」など大学ホームページはこまめにチェックしなければなりません。
最近では受験生向けのメールマガジンやSNSの友だち登録を始めている大学もありますから、こうしたものを利用した情報収集も効果的です。
入試情報の一つに入試結果があります。一般的な入試結果では「志願者数」と「合格者数」が掲載されています。
志願者数は出願した受験生の人数です。試験時期が早い大学・学部学科や人気が高い大学・学部学科は自ずと志願者数が多くなる傾向があります。
2022年度入試の結果は国内高校生の総合型選抜や一般入試終了に合わせ公表されます。ここでは、早稲田大学のホームページ情報から、入試結果の見方を取り上げます。
入試分析に使用される「競争率=倍率」は2つあります。1つは「志願倍率」で志願者数を合格者数で割った数字です。もう一つは「実質倍率」で、こちらは受験者数を合格者数で割った数字になります。
志願者に比べ受験者は減ることがあるため志願倍率は見かけ上の倍率とも評されます。入試分析には本来であれば「実質倍率」を用いるべきですが、早稲田大学の入試データでは受験者数が公表されないため「志願倍率」を用います。
法学部帰国生入試の過去3年間の推移をみると、2019年度が志願者数130名中30名合格、2020年度が志願者数127名中25名合格、2021年度が105名中31名合格で、志願倍率は4.33倍⇒5.08倍⇒3.38倍と推移しています。
早稲田大学入試日は帰国生入試の始点でもあることから、志願者数と受験者数にそれほど大きな差はない(出願したが受験はしていない人数は少ない)と考えられます。
同じ法学部の一般入試の実質倍率推移は6.4倍⇒5.2倍⇒4.9倍ですから、この点だけ見れば帰国生入試の方が受かりやすい入試と言えなくもありません。
とは言え、帰国生入試と一般入試との倍率差は大きくかけ離れているわけではありませんから、やはり<厳しい入試>ととらえ準備することが大切です。
もう一つ政治経済学部を取り上げます。政治経済学部は2018年度まで実施されていた帰国生入試をグローバル(海外就学経験者)入試に変更した経緯があります。
2021年度のグローバル入試では志願者数135名のうち合格者は46名で2.93倍でした。同学部では英語学位プログラムの9月入学試験が行われています。
ちなみに2020年9月入学試験の志願者数は378名、合格者は202名で1.9倍でした。単年度で判断することは避けなければなりませんが、政治経済学部への進学を志す場合、合格者数の多さや倍率の低さからも英語学位プログラムを選択肢の一つに含めることが合格可能性を高めると言えます。
入試結果はあくまで参考資料の一つであり、これだけを手掛かりに受験校を決めるものではありません。
「帰国生入試=入りやすい」と考えるのであればそれは間違いであるという認識をしっかりと持ち学習に取り組んで欲しいと思います。
また海外生・帰国生にとり英語資格が合格を導く大きな武器であることも意識してください。
2021年度秋入学・2022年度春入学の入試データは、来年3月以降に徐々に公表が始まります。
自身の志望校のホームページで入試動向を確認することも受験準備の一つだと考えてもらえたらと思います。
参考URL
https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/result/(最終閲覧日 2021年12月1日)