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2022/09/16 号

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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2022/09/16 号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の生徒の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。

保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。

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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(59)
  IB入試について(1)

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ここ数年で国際バカロレア認定校の在籍生・卒業生が増えています。

本メルマガを購読しているみなさんの中にもディプロマ・プログラム(IBDP)で学習している方は少ないないと思います。

朝日新聞によれば2021年3月末時点、日本国内のIB認定校は130校、2016年からの5年間で2.3倍に増加しています。

130校の内訳は、PYP認定校が49校、MYP認定校が24校、DP認定校が57校で、これ以外に37校が候補校としてあがっています。

ちなみに2022年6月30日時点の最新資料では、日本国内のIB認定校数は177校に及びます。

世界各地に目を向けるとIBO(国際バカロレア機構)が認定する学校は、2021年6月時点で159の国・地域で5500校以上ですから、日本では急速にIB認定校が増加傾向にあることを看取できます。

日本のIB認定校の歴史を繙くと、初期では1970年代後半に国内インターナショナルスクールがIBプログラムを採用し、その後、私立学校から国公立学校へと広がっています。

ここ数年、帰国生中学入試や帰国生高校入試でもIB認定校を志望する受験生が増えています。

生徒や保護者にとって関心の中心は、海外のインターナショナルスクールで履修したIBプログラムの継続とIBDPを用いた大学進学にあるようです。

学校説明会を聞いても、IB認定校にはそれ以外の学校にはない魅力と可能性を感じます。

しかしそれだけでは学校選びには不十分で、ミッションや求められる学習者像を含めたIBならではの教育プログラムを理解した選択が大切です。

海外高校生にとって国際バカロレア認定校の卒業は、IB入試のかたちで選択肢の広がりもつことが可能です。

本メルマガでは、そうしたIB入試の状況を2回に分けてお伝えします。

参考URL:https://www.asahi.com/edua/article/14420275(最終閲覧日 2022年9月10日)

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■ 大学受験ワンポイント情報(59)
  IB入試について(1)

海外高校生が日本の大学を受験する場合、国際バカロレアはもともと高校卒業資格と統一試験受験資格を満たすものでした。

米国のSATやACT、英国のGCE A-Levelなどと同じ帰国生入試の出願要件としての意味合いが強いものであったと言えます。

2010年代に入ると、IBDP卒業生を対象としたIB入試が私立大学の一部で始まります。

2012年度には岡山大学が国立大学として初のIB入試を実施しました。それまでは文系学部に限られていたIB入試を理系学部にも取り入れたことは画期的であり、現在では医学部を含む全学部でIB入試を実施しています。

行政面では文部科学省がIB教育推進コンソーシアムを立ち上げ、2018年以降IB教育の普及に尽力しています。

海外高校でIBDPを履修し卒業した場合、従来の帰国生入試だけではなくIB入試での受験が可能です。

前述した文部科学省IB教育推進コンソーシアムのホームページには、「国際バカロレアを活用した大学入試が可能な大学」の一覧表が掲載されています。

東京都に集中の傾向はみられるものの、北は北海道から南は鹿児島県まで68の国公立・私立大学がIBDP履修者を積極的に受け入れています(2022年3月時点)。

参考URL:https://ibconsortium.mext.go.jp/wp-content/uploads/2022/03/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%83%90%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%82%A2%EF%BC%88IB%EF%BC%89%E3%82%92%E6%B4%BB%E7%94%A8%E3%81%97%E3%81%9F%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%85%A5%E5%AD%A6%E8%80%85%E9%81%B8%E6%8A%9C%E4%BE%8B_20220310.pdf(最終閲覧日 2022年9月10日)

上記の資料を見る際の注意点があります。それはIB入試には、日本国内でIBDPを取得した卒業生・海外高校でIBDPを取得した卒業を分ける場合があることです。

例えば、慶應義塾大学のIB入試は日本国内のIB認定高校を卒業した生徒だけが出願可能になります。海外高校でIBDPを取得した場合は、IB入試への出願は認められず帰国生入試やAO入試に出願しなければなりません。

ちなみに慶應義塾大学の帰国生入試でIBDPを卒業要件とする場合、国内高校卒業生を対象としたIB入試で学部ごとに必要とされる科目とレベルを受講し、成績条件を満たないと帰国生入試の出願資格が認められません。

慶應義塾に限らずIB入試では、ディプロマ課程の選択科目とレベル、成績スコアが詳細に決められています。これからIBDPに進む予定の海外高校生は早めに志望校について考え、選択科目を決定する必要があります。

上智大学では、海外高校卒業生と国内高校卒業生とでIB入試の募集枠を分けています(海外高校生は第1期募集、国内高校生は第2期募集)。

出願時に最終学年の成績が間に合わない場合は、predicted gradeの成績(Predicted Grades Report)を提出し、final gradeの成績が判明した時点で提出を求められます(finalの成績によっては合格が取り消される場合があるようです)。

IB認定校でディプロマを取得した高校生は、他の受験生と比べると有利な点が多々あります。試験科目の減免や外部英語試験スコアの提出不要などはその一例です。

とは言え、出願に際して提出する書類が多くなる(例えば、EEの要約やTOKやCASのレポートなど)など気苦労も無視できません。

今後もIB入試を取り入れる大学・学部学科は増えていくことが予想されます。

改めて注意したい点は、ディプロマの学習が始まる前にしっかりと入試の設計をしなければ思わぬ落とし穴があるということです。

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