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2023/9/15号

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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2023/9/15 号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。

保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。

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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(81)
  受験生へのメッセージ:面接試験アドバイス

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帰国生入試の本格的なスタートにともない、面接練習の時間が多くなりました。

面接練習では事前に提出した書類、とくに志望理由書や活動報告書をもとに質疑応答をします。

その志望理由書ですが、興味深い(?)記述を見つけました。

「※出願書類の作成において、ChatGPTなどの生成AIを用いてはいけません。」

上記は上智大学海外就学経験者(帰国生)入試の試験要項(7ページ)の記載文です。

試験要項以外にもホームページ上で注意喚起を呼び掛けているケースもあります。

横浜国立大学は受験生向けサイトの「ChatGPTをはじめとする生成AIの利用について」と題した掲載記事の中に、次のような注意事項が記述されています。

「生成AIに入力した情報は、AIの学習に利用されたり、意図せず漏洩したりする恐れがあります。また生成AIの出力する情報は、出典が明らかではなく、虚構や、偏った主張、倫理上問題のある表現などが含まれている危険性があります。
 出願書類等の作成に当たっては、横浜国立大学の「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を確認し、不正が疑われたり、入学後に学修上のミスマッチが起きたりしないよう、自らの責任において十分に考えたものを提出してください。」
https://www.ynu.ac.jp/hus/nyushi/30283/detail.html 最終閲覧日:2023年9月14日)

さて先の志望理由書作成について生成AIを使用する是非ですが、こんな意見があることも事実です。

もともと志望理由書は受験生本人が独力で仕上げるものではなく、予備校(学習塾))や高等学校の教員、保護者など第三者のサポートが入ったかたちで作成されている。

このことを前提にすれば、志望理由書それ自体を過大評価するのではなく、あくまでも口述試験(面接)や筆記試験(小論文)での選考を行うべきだ、というものです。

確かに一理ある意見です。帰国生入試に限らず、大学入試には総合型選抜や推薦入試など事前提出書類で選考する入試形態があります。生成AIの普及はこれらの入試形態に変更をもたらすかもしれません。

テキストにとどまらず画像や音声にも適用可能な生成AIをめぐる議論は、今後もさまざまな場面で注視する必要がありそうです。

受験生の皆さんにとっては、小論文試験の題材として生成AIに関する情報収集を行い、自分自身の意見(立場・考え方)を組み立てておくことをお勧めします。

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■ 大学受験ワンポイント情報(81)
  受験生へのメッセージ:面接試験アドバイス

今回は帰国生入試で課されることが多い面接試験に関するアドバイスです(本記事は2020年の記事をもとに、一部改編しています)。

まず、面接試験を実施する大学側の目的を考えてみてください。次のような問題提起をしてみましょう。

1)受験者のユニークな面を積極的に評価して、一人でも多くの才能ある者を拾う目的

2)受験者のマイナス面をチェックして、大学(学部)に相応しくない者を落とす目的

もちろん、1のケース(ポジティブチェック)を全面否定はしませんが、面接は残念ながら2である場合(ネガティブチェック)も考慮する必要があります。

つまり、私は「人と違うことを過大にアピールする戦略は『逆効果』である」と考える姿勢も大切だということを面接指導で伝えます。

海外就学生・帰国生の場合、本人がどう感じているかは別として「素のままで」十分に個性的であることが多いため、「普通」にしていた方がよいという判断です。

ことさら人と違う部分を強調しようとすると、「(いかにも日本的な発想にはなりますが)集団に馴染めないのではないか」と面接官に要らぬ疑念を持たせてしまうことになりかねません。

大切なことですのでもう一度繰り返しておきます。「帰国生のみなさん、あなたは自分で思っている以上に十分ユニークです。それ以上自分をユニークに見せる必要はありません」

次に心がけてほしいことは、「自分探しも大切ですが、それ以上に相手(大学、学部学科)のことを知るようにしなさい」ということです。

特定の学部学科に合わせて、そこに見合う「自分」を一所懸命に「捏造」しても、面接で2分~3分も話をすればメッキは剥がされてしまいます。

それよりも、「○○学部では~ことが学べるのですよね」と好奇心に満ちた目で質問できる受験生の方が、好感を持ってもらえると思います。

会社に面接に行く(あるいは営業に行く)のに、その会社のことを調べないで訪問したら、その時点で門前払いでしょう。

面接は、自己アピール以前に、あなた自身が周囲(大学の授業や時事問題)にどの程度関心を持っているかという「社会性」が問われているのです。

最後に、そうは言ってもアピールしたい内容はありますから、その内容をいくつかのユニットに分けて、頭の中に保管しておきなさいということです。

どういうことかというと、言うべき内容をシーケンシャル(時系列)に脳内に保管しておくと、そのシーケンスが絶たれた瞬間に頭が真っ白になりパニックに陥ります。

例えば、志望理由は、A→B→C・・・、将来の夢は、G→H→I・・・、などといった順序だてたかたちで回答を準備をしておくと、部屋に入って最初の質問で、例えば「高校の最初で成績が悪かったのはどうして」などと、突然想定していなかった質問(それもかかなり意地悪な質問)が出た時に、答えが出てこなくなってしまうのです。

それに対して、アピールするべき内容をユニットに分けて対応する用意をしておくと、志望理由の中で使うはずだった、例えばBの内容を取り出して、「高校の最初でスポーツや地域の活動に熱中していて、それが響いてしまいました」などと、さりげなく自分のプラス部分をアピールすることができるわけです。

せっかく準備していたアピール内容を相手に伝えられないのは、「想定していた質問が出なかった」せいではなく、「どのような質問であってもアピールするべき内容を切りだせるように準備していなかった」受験生側の失点であるわけです。

ある質問だけを想定して答える練習をするのではなく、様々な質問に対して、違う角度から自分の強みを話せるようにしておくことが望ましいのです。

JOBAでは、受験生のためにオンラインによる面談指導を実施しています。対面とは感じが違いますが、自己アピールの方法がピンとこない受験生はオンライン模擬面接の受講をお勧めです。

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