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2023/10/20号

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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2023/10/20 号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。

保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。

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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(83)
  2023/24年度帰国生入試結果(慶應義塾大学)

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小論文と聞くと大学入試だけの入試科目と思いがちですが、最近では高校入試でも(作文ではなく)小論文を課す学校が増えています。

首都圏では早稲田大学高等学院(以下、早高院)を除くと、入試科目に小論文を課す高校はあまり見当たりませんでした。

早高院の日本語小論文は、文章を読んで意見を論述する課題文型です。

90分の試験時間でA4用紙・3ページの文章を読み、制限字数901字以上・1200以内で本文の要約と意見記述を行う形式は、大学入試にほぼ匹敵する難度と言えます。

ちなみに2022年度の問題は、朝日新聞掲載の記事(「多様性って何だ?気持ちよさという罪」村田沙耶香による寄稿))を読み、筆者の考える問題点をまとめ、自身が考える多様性を示したうえで、それを実現するためには社会(国、地域、学校など)はどうあるべきか、自分自身はどう取り組んでいくかを具体例を挙げて意見を述べるものでした。

参考URL1:https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2022/09/80_2022_ippan_shouronbun.pdf(最終閲覧日 2023年10月15日)

参考URL2:https://www.asahi.com/articles/DA3S14322923.html(最終閲覧日 2023年10月15日)

早高院以外では、慶應義塾湘南藤沢高等部(以下、SFCHS)が入試方式の変更により2022年度帰国生入試から入試科目に国語(小論文)を採用しています。

解答の制限字数は500字以上・600字以内とやや短めながら、過去2年分の問題を見る限り出題傾向がつかみにく独特な問題となっています。

同じ敷地内にある慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスのアドミッションポリシーである「実学」や「実践知」「創造力」を意識した出題であるような印象を受けます。

近年増えつつある国際バカロレアのIBDP認定校では、日本語もしくは英語の小論文を試験科目とする高校がいくつかあります。東京都立国際高校、法政大学国際高校、立命館宇治高校がそれらに該当します。、

大学入試を目指している読者向けの本メルマガになぜ高校入試の話題を出したかというと、日本の教育界が比較的早い時期から論理的な思考と表現を求め始めているということを知って欲しかったからです。

大学受験生の中には、すでに高校入試の時点で小論文を経験し基礎知識を身につけている生徒がいるということです。

帰国生大学入試は、今後、総合型選抜や推薦入試に取って代わる動きがあります。

高校入試で小論文対策をとった国内高校生と大学入試で海外高校生が「戦う」際に、学習準備の点でひけをとらない体制をとる必要があることを意識してもらえたらと思います。

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■ 大学受験ワンポイント情報(83)
  2023/24年度帰国生入試結果(慶應義塾大学)

先月19日に慶應義塾大学帰国生入試の結果がWEB公表されました。

・慶應義塾大学
第1次選考合格発表(8月25日)※看護医療学部
第1次選考合格発表(9月1日)※文学部、経済学部、商学部、理工学部、法学部
第1次選考合格発表(9月6日)※医学部

上記学部の最終合格発表日は9月2日から19日でした。9月19日の時点で薬学部を除く全学部の「志願者・第1次選考合格者・最終合格者」の男女別数字がHP上で報告されています。

まず志願者数は昨年から6名減の370名でした。男性に比べ女性の志願者が多いことも昨年と同様です。

第1次選考合格者と最終合格者での女性の割合が高いことについては、昨年のメルマガで指摘した慶應義塾大学帰国生入試が書類選考重視型であることと無関係ではないと考えられます。

書類選考では、海外高校の学校成績や外部英語試験スコア、あるいは統一試験スコアが大きな意味を持ちます。

例えば経済学部の志願者数は男性が31人、女性が36名でした。第1次選考合格者は男性が22名(71%)、女性が30名(83%)、最終合格者は男性が14名、女性が26名でした。

志願者数と最終合格者数を取り上げて男女比をみると、男子の合格率が45.1%と半数を割るのに対して女性のそれは72.2%とかなり高い数値となります。

このような男女のバランスが不均等な背景には、男子高校生が学校成績や英語スコアなどで女子高校生に「数字で負けている」ことを示している可能性があります。

一概に比較はできませんが、法学部や総合政策学部でも帰国生入試と同様に合格率の点で女性優位の傾向が看取されます。

この先、総合型選抜やAO入試が海外高校生や帰国生に門戸を広げていく時代的趨勢を考えると、やはり入試までに何をするかが合否を決める鍵となりそうです。

帰国生入試や海外就学生入試を受験予定の海外高校生は試験科目の教科学習ももちろん大切ですが、まずは書類選考で優位に立つ準備を進め、高成績・ハイスコアを確保しておくことに注力して欲しいと思います。

受験勉強の優先順位を決める一つの参考としてください。

参考URL https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/docs/kikoku_results202309.pdf(最終閲覧日 2023年10月15日)

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