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2023/11/3号

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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2023/11/3 号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。

保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。

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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(84)
  帰国生にとっての入試対策 文系数学

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先月5日、令和6年度大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の出願が締め切られました(当日消印有効)。

10月5日17時での志願者総数は、465.469人と一年前の同日時と比べると13.879人の減少でした。

確定志願者数の公表は12月上旬ですが、大手予備校・河合塾の推定によれば最終的な志願者数は昨年より減少する見込みとのことです。

志願者数減少には、受験生の共通テスト離れもある一方で、日本社会の少子化が要因として働いています。

大学入試と関係する18歳人口は、2009年から2018年まではほぼ横ばい傾向にありましたが、2018年以降減少しています。

18歳人口の減少は、ある意味大学進学の易化につながるといえますが、あくまで一部の大学に限られる話であって「みんなが行きたいと思う大学」の難度はほとんど影響を受けません。

さて帰国生にとって、大学入学共通テストは国内高校生が受験するものであって帰国生入試とはほとんど関係がないと思っているかもしれません。

東北大学(工学部)や東京理科大学、順天堂大学(医学部)を除くと、帰国生入試に共通テストを課す大学はごくごく少数派だからです。

本メルマガでは何度か、帰国生入試が停止され総合型選抜やグローバル入試に吸収され始めているとお伝えしています。

また文理融合で注目を集めた一橋大学の新学部・データサイエンス学部は、既存の4学部と異なり帰国生対象の入試制度を採用しませんでした。

これからの海外高校生は、従来の帰国生入試を視野に含めながらも「行きたい大学」への進学を果たすためには、国内高校生と同じ入試方式に対応できるだけの準備と実力向上が求められる日がやって来るかもしれません。

海外にいながら日本の勉強に取り組むことは多少の大変さを感じるかもしれませんが、自身の将来を見据えた計画と実行に取り組んでもらいたいと思います。

参考URL:https://www.keinet.ne.jp/teacher/exam/topic/23/20231006.pdf(最終閲覧日 2023年10月31日)

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■ 大学受験ワンポイント情報(84)
  帰国生にとっての入試対策 文系数学

今回は帰国生にとっての入試対策(受験勉強)というテーマから、文系数学について取り上げます。

数学と言うとどうしても理系のイメージが強いですが、文系でも数学重視の傾向が強まっています。

例えば、今年7月5日の朝日新聞デジタルには「文系だから数学はやらなくていい? 「数学」を捨てる前に考えること」という記事が掲載されました。

AIの普及によりデータサイエンスの思考と実践が求められる現代社会では、「私立文系」=「数学はいらない」という考え方が一昔前のものにすぎず、「数学」=「理系進学」の図式が通用しなくなっているという内容です。

また経済産業省が主催した意見交換会レポートの表紙には、次の文言が掲載されています。

「第四次産業革命を主導し、さらにその限界すら超えて先に進むために、どうしても欠かすことのできない科学が、三つある。
それは、第一に数学、第二に数学、そして第三に数学である!」(※最近、日本の臨時国会では「経済、経済、経済」が注目を集めたことを思い出してしまう表現です)

一般入試(一般選抜)では早稲田大学政治経済学部が2021年度から、数学を必須科目に変更したことは記憶に新しいです。

同学部は、共通テストと総合問題の合計得点で合否が判定され、共通テストの必須科目には数I・数Aが含まれています。

総合問題(独自問題)は日本語と英語の長文を読み取る形式で、日英どちらかの文章に多数の資料(図表やグラフ)が含まれている点が特徴です。

共通テストとは言え数学が必須になったことは、社会の変化にともない文系学部でも数理知識が求められている一つの証左と言えるでしょう。

また総合問題では、知識はあくまで読解の前提に過ぎず、考える力と表現する力のあり様が得点に直結する内容と言えます。

文系学部の中でも、経済・経営・商の3系統は数学を選択科目に含める大学が少なくありません。また最近増えているデータサイエンス学部には数学必須の場合が少なくありません。

一部とはいえ、文系学部であっても数学を必須科目とする潮流は徐々に波及する可能性があります。

帰国枠入試では、早稲田大学商学部や上智大学経済学部の帰国枠入試で数学が必須であることは周知の通りです。

出題範囲はどちらの大学も数I・数A・数II・数Bで、問題レベルは早稲田大学の方が上智大学よりも難度が高くなります。

経済・経営・商以外では、教育学部の数学科を志望する場合に高校数学が必須になります(例えば、東京学芸大学帰国生入試の試験科目は数I・数A・数II・数B・数III)。

日本語小論文と異なり、数学は海外の学校でも学習する科目であり、また学習内容や学習単元の多くが重複することから、受験対策が後回しにされることがあるようです。

とは言え、ふだん海外高校のMathしか学習機会がないみなさんは、日本の高校数学に早くから慣れるとともに、志望校によっては一般入試と同じレベルまで学力を向上させる必要があります。

参考書や問題集を使った自学も効果的ですが、体系的な知識の定着や実践力を身につけるためには双方向的な学習の方が効果が高いと言えるでしょう。できれば早い段階から数学に取り組むことを推奨します。

参考URL https://www.asahi.com/thinkcampus/article-100609/(最終閲覧日 2023年10月31日)

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