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2024/1/19号

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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2024/1/19 号
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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(88)
  学部学科選びのアドバイス

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元旦に発生した能登半島地震。被災者の中には多くの受験生がいます。

先週末には大学入学共通テストが金沢大学を始め、石川県内の8大学・12会場で予定通り本試験が実施されました。

大学入試センターは本試験を受験できない受験生に対して、1月27日・28日の追試験会場を新たに設置することをホームページ上で公表しています。

地震の影響は大学入試に限らず、中学入試や高校入試を控えた小中学生にも及びます。

通学校が避難所になっていることから、中3受験生が親元を離れ集団避難したニュースも流れています。

今回の震災で被害に遭われた方に心よりお見舞いを申し上げます。

また苦難の中で入試を迎える受験生のみなさんの健闘(頑張り)を陰ながらお祈りします。

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■ 大学受験ワンポイント情報(88)
  学部学科選びのアドバイス

大学入試は中学入試や高校生入試と大きく異なる点があります。

中学入試や高校生入試は、一部の例外を除くと「志望校」を選択します。

大学入試であっても「行きたい大学」を目指すことには変わりませんが、実際の入り口は大学ではなく「学部や学科」になります。

入試要項をみればわかりますが、出願先は経済学部とか理工学部機械工学科であったりするからです。学部学科選びは大学入試の要であると言えるでしょう。

医学部や薬学部、教員養成学部のように学部の選択が将来の職業(医者、薬剤師、教員)と直接結びつく場合もあれば、自分自身が目指す目標から複数学部を選ぶ場合もあります。

例えば「将来はグローバル企業で働きたい」という場合、経済学部・経営学部・商学部・法学部などさまざまな学部選択が可能です。

ここで大切なことは、「学部学科の選択肢が多い=入試が楽になる」ではないということです。

かりに経済学部を志望するしたら、入試の面接では「将来の目標を実現するために(経営学部や商学部ではなく)なぜ経済学部を選んだか」を問われるはずです。

「実はどの学部でも良かった」では面接官に底の浅さを看破されてしまいます。

これから受験を迎える海外高校生の皆さんにとり、日々の勉強(学校の授業や入試科目の勉強など)はとても大切なものです。

しかし、少し立ち止まって考えて欲しいことがあります。

それは「なぜ大学に入りたいのか」に対する自分なりの答えを見つけることです。これは海外高校生に限らず国内高校生にとっても大切な作業です。

国内高校生であれば、特別授業や課外授業の名称でいわゆるキャリアガイダンスが行われヒントを得ることも可能ですが、海外生活ではその機会は少ないかもしれません。

ひとつの方策としては、回答に「なぜ」「どうして」のかたちで質問ををつなげ自問自答していく方法です。

<医学部に入りたい>⇒「なぜ医学部に入りたいのか」⇒<医者になるため>⇒「どうして医者になりたいのか」「どんな医者になりたいのか」「医者になって何をしたいのか」「誰のために医者になりたいのか」「医者になることがどのような役に立つのか」

一見すると禅問答のようにもみえますが、これを繰り返すことで自分が目指すものが具体的になるとともに、今している勉強(学び)の意味とともになすべき事が見えてくると思います。

マックス・ウェーバーの『職業としての学問』に始まり、人は学びについて長年にわたりさまざまな考えを導き出してきました。

大学での学びに関する書籍は数多く出版されています。受験勉強の手を少し休め、「学び」の意味を考えながら志望大学や志望学部選びを進めてみてください。

次号以降では具体的な学部学科を取り上げていく予定です。具体的に取り上げて欲しい学部学科がある場合は、jobajp@jolnet.comまでメールでお知らせください。

以下、いくつか参考文献を紹介します。

加藤諦三著『大学で何を学ぶか』(ベスト新書)
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784584122303
上田紀行編著『新・大学でなにを学ぶか』(岩波ジュニア選書)
https://www.iwanami.co.jp/book/b496872.html
石井洋二郎・藤垣裕子著『大人になるためのリベラルアーツ』(東京大学出版会)
https://www.utp.or.jp/book/b307145.html

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