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2024/4/19号

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【JOBA 日本本部より配信】
【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2024/4/19 号
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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(94)
  高校編入学について(2)

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帰国生入試にあたって外部英語試験の重要性は本メールマガでも折に触れお伝えしています。

海外という事情から、受験機会が限られる実用英語技能検定(英検)も外部英語試験の一つです。

日本国内ではS-CBTの普及が進み、CEFRのB2レベルに相当する英検準1級まではほぼ毎週受験できるようになっています。

CEFRのC1レベルに相当する英検1級はS-CBTでは受験できず、ニューヨーク・ロサンゼルス・ホノルル・ロンドンの公式会場であっても年3回の試験日程しかありません。

ちなみにC1レベルは、TOEFL iBTだと95点から120点(満点)に相当します。

試験回数と試験会場の点から、海外高校生の場合は英検ではなくTOEFL iBTやIELTS Academic Moduleを受けるケースが多くなりますが、英検そのものは出願資格として通用する外部英語試験であることに間違いありません。
(ただし一部の大学や学部学科では、英検の取得級が出願要件に含まれないことがあります。入試要項等であらかじめ確認をしてください。)

さて英検ですが、今年度(2024年度)第1回から新形式に変更することがすでに昨年以来さまざなかたちで告知されています(S-CBTは5月実施分から新形式に移行の予定)。

変更内容は主にWritingに集中しています。

下記のURLには級毎の変更点と合わせ出題例が記載されていますが、ここでは英検1級の変更箇所を取り上げます。
https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2023/pdf/20230706_info_eiken.pdf

<英検1級の変更点>

Reading:語彙問題・長文問題の設問数を一部削減(試験時間調整のため) ※準1級、2級、準2級も同じ
Writing:英作文の問題を1題から2題に増加。既存の「意見陳述」の出題に加え、「要約」問題を出題 ※準1級、2級も同じ
Listening:変更なし
Speaking:変更なし
試験時間:変更なし
費用:現行(2023年度)の11,800円から12,500円に変更

Writingの変更点の注目は「要約」問題の導入です。以下、1級に関する出題例の設問です(articleは省略)。

・Instructions: Read the article below and summarize it in your words as far as possible in English.
・Suggested length: 90-110 words
・Write your summary in the space privided on your answer sheet. Any writing outside the space will not be grated.

要約問題に関する練習がふだんどの程度行われているかはおそらく学校ごとに異なるのでしょうが、これから英検を受験するみなさんは要約問題の対策が必要です。

日本では一部の国立大学や私立大学の英語試験で要約問題が出題されます。例えば、今回の英検Writingに関する新形式問題=要約問題の対策としては、東京大学の一般入試・英語問題が形式的に近いため、機会があればチャレンジしてみてください(大学ホームページでは外国語問題は非公表のため閲覧できません)。

JOBAでは通信添削によるエッセイ指導の一環として、この4月から意見論述問題に加え要約問題の対策指導をスタートしています。

手近に教材が見つからない人や具体的な学習に悩んでいる人は、ぜひ受講を検討してみてください。

・JOBA通信添削 英検ライティング対策
https://www.jolnet.com/eiken/course/

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■ 大学受験ワンポイント情報(94)
  高校編入学について(2)

前号に引き続き、今回も海外高校生の高校編入学(試験科目とその対策)を取り上げます。

前回は「出願資格」「編入時期」「試験科目」の概要をお伝えしました。

いずれも進学を希望する高校の学校ホームページで確認できますが、かりにホームページで見つからない場合も出願を諦めるのではなく、
帰国生編入学の場合は高校の入試担当部署にメールや専用フォームから直に尋ねることで受験機会が広がることがあります。

帰国生の高校編入学試験は、試験科目の点で大きく3つのパターンがあります。

パターン1
英語・数学・国語の3教科を試験科目とする

パターン2
英語(英語essay)1教科を試験科目とする

パターン3
提出書類と面接で選考が行われる

まずパターン1では、編入学する学年や時期に合わせ日本の高校課程に基づいた範囲で試験が課されます。

例えば高校2年生の2学期(秋)編入学であれば、数学は数Ⅰ・数Aの全単元と数Ⅱ・数Bの1学期学習単元が試験範囲と考えます(一部の進学校では範囲が広くなることもあります)。

海外高校でもふだんからmathは学習しているからあまり心配しないという声が時折聞かれます。しかし日本の数学は出題のされ方がmathとは異なることが多々ありますから、日本の参考書や問題集での対策が必要です。

国語については、「現代文と古典の両方が含まれるか」「現代文だけか」は海外高校生にとっては注意が必要です。

古文・漢文は中学国語では表面的な学習にとどまり、文語文法を含め本格的な古典学習は高校にならないと始まりません。

中学内容を日本語補習校や自主学習で終了させていても、高校古典はそれなりの対策をしないと足を引っ張る可能性があります。

英語は、進学を希望する高校や選択コースにより英検の取得級やTOEFLスコアで試験免除されるケースがあります。

免除されない場合、ふだん取り組む機会が少ない文法・語法や構文、英文和訳や和文英訳が出題されることを想定した対策をとってください。

パターン2の英語1科の場合、日本式の英語(高校の定期考査で出題されているような問題)が出題されることはありません。TOEFL iBTのReadingやWriting、SATのEnglishをイメージしておくとよいでしょう。

また英語によるインタービューが課されることがあり、相手の質問を聞き取った上で自分の意見が正確な英語で表現できるようしておきたいところです。

パターン3の代表校は国際基督教大学(ICU)高校です。選考は提出書類と日本語面接になります。

高校入試の推薦と同様、成績書類に加え「自己PRカード(日本語・英語のいずれか)」や「外国語試験結果の証明書貼付用紙」の提出が必要です。

ふだんの学業の成果が問われる試験と考えればよいでしょう。

上記3つのパターンの中で、多数派を占めるのはパターン1です。

中学入試や高校入試では、英語1科入試であっても編入学試験では3教科試験を実施する高校が多くなります。

急な本帰国ですと学習準備が間に合わない可能性があるため、学校選びに苦労することもあるでしょう。

また外国学校の高校卒業資格を得ずに本帰国することから、帰国生要件を満たすことができず大学進学の計画を練り直さなければならない場合もあります。

ふだんから外国語試験の受験を意識し、節目節目で級やスコアを残しておくことは、ある意味突然の帰国に向けた備えとなります。

準備期間が短くなったとしても、本帰国の可能性が高くなった時点で進学を希望する高校の編入試験に合わせた学習に取り組むことが大切です。

高校は義務教育ではないため生徒は各学年に求められる一定水準の学力を下回ると進級や卒業ができません。

多くの高校で3教科型試験を実施するのは成績優秀な海外生を欲しいのではなく、編入学した後に進級・卒業できるだけの学力や態度が備わっているかを判断していると考えられます。

JOBA教育相談では、高校入試だけではなく高校編入に関するご相談にも対応しています。

一人で悩まず、ヒントの一つとしてご利用ください。

<JOBA無料教育相談>
https://www.joba.jp/consultation/consultation_01.php

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