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2024/7/19号

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【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2024/7/19 号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の生徒の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。

保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。

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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(99)
  2025年度入試情報(3)IB(国際バカロレア)入試

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本メルマガでも何度か取り上げた東京科学大学の入試選抜要項が公開されました。正式な統合は今年10月で、2025年度4月入学から新大学としての募集が始まります。

入試要項は理工学系と医歯学系それぞれで「アドミッション・ポリシー」や「求める人材像」をはじめ入試選抜が記載されています。

入試方法は現在の二大学(東京工業大学と東京医科歯科大学)の選抜形態を継続します。

理工学系(現:東京工業大学)には帰国生入試やIB入試はなく、海外高校生は総合型選抜または一般選抜での出願となります。

医歯学系(現:東京医科歯科大学)は帰国生選抜(特別選抜Ⅲ)があり、それ以外には海外高校の教育プログラムにより特別選抜Ⅱ(国際バカロレア選抜)が海外高校生の出願可能な入試形態です。

※公表されている入試選抜要項の中では、医歯学系・一般選抜の出願資格には外国の教育課程について記されていません。海外高校生が一般選抜を志願する際は入試事務室に問い合わせしてください。

ここで記す海外高校生とは、「外国において学校教育における12年の課程を修了した者及び2025年3月31日までに修了見込みの者」を指します。

昨年夏に新しい大学では、英語を第二公用語とする方針が学長インタビューで明らかにされています。

理工学系・医歯学系ともに一般選抜および総合型選抜、は、共通テストと個別学力検査(二次試験)が課されます。

医歯学系の帰国生選抜は、提出書類による一次選考が行われた後、共通テストは受験せず一般選抜(前期日程)の学力検査と面接試験で最終合格者が選定されます。

国際バカロレア選抜は、共通テスト・個別学力検査ともに受験の必要はなく、小論文試験と面接試験で合否が判定されます。

なお国際バカロレア入試では、出願にあたって学部・学科ごとに必要な履修科目と成績が定められています。

最後に、理工学系の総合型選抜では「女子枠」を取り入れています。

入学定員が358名の理工学系工学院では、総合型選抜87名中の70名が女子枠ですから、かなり大胆な募集枠と考えられます。

東京工業大学・東京医科歯科大学ともにもともとが屈指の国立難関大学ですから、入学するためにはかなりハードな準備が必要なことは言うまでもありません。

統合は言うまでもなく、さまざまな点で日本の大学に新風を吹き込むであろう大きな期待感があります。

理工学系や医歯学系を志望する高校生は、まずはホームページのチェックから両校の魅力を感じ取って欲しいと思います。

参考URL:https://www.tmd.ac.jp/files/topics/38208_ext_04_12.pdf(最終閲覧日:2024年7月10日)

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■ 大学受験ワンポイント情報(99)
  2025年度入試情報(3)IB(国際バカロレア)入試

海外高校生が日本の大学を受験する場合、国際バカロレアはもともと高校卒業資格と統一試験受験資格を満たすものでした。

米国のSATやACT、英国のGCE A-Levelなどと同じ帰国生入試の出願要件としての意味合いが強いものであったと言えます。

2010年代に入ると、IBDP卒業生を対象としたIB入試が私立大学の一部で始まります。

2012年度には岡山大学が国立大学として初のIB入試を実施しました。それまでは文系学部に限られていたIB入試を理系学部にも取り入れたことは画期的であり、現在では医学部を含む全学部でIB入試を実施しています。

行政面では文部科学省がIB教育推進コンソーシアムを立ち上げ、2018年以降IB教育の普及に尽力しています。

海外高校でIBDPを履修し卒業した場合、従来の帰国生入試だけではなくIB入試での受験が可能です。

文部科学省IB教育推進コンソーシアムのホームページには、「国際バカロレアを活用した大学入試が可能な大学」の一覧表がまいとし更新され公開されています。

東京都に集中の傾向はみられるものの、北は北海道から南は鹿児島県まで78の国公立・私立大学がIBDP履修者を積極的に受け入れています(2024年3月6日更新)。

参考URL:https://ibconsortium.mext.go.jp/wp-content/uploads/2024/05/8502075df52462db64be706739936f30.pdf(最終閲覧日:2024年7月5日)

上記の資料を見る際の注意点があります。それはIB入試には、日本国内でIBDPを取得した卒業生・海外高校でIBDPを取得した卒業を分ける場合があることです。

例えば、慶應義塾大学のIB入試は日本国内のIB認定高校を卒業した生徒だけが出願可能になります。海外高校でIBDPを取得した場合は、IB入試への出願は認められず帰国生入試やAO入試に出願しなければなりません。

ちなみに慶應義塾大学の帰国生入試でIBDPを卒業要件とする場合、国内高校卒業生を対象としたIB入試で学部ごとに必要とされる科目とレベルを受講し、成績条件を満たないと帰国生入試の出願資格が認められません。

慶應義塾に限らずIB入試では、ディプロマ課程の選択科目とレベル、成績スコアが詳細に決められています。これからIBDPに進む予定の海外高校生は早めに志望校について考え、選択科目を決定する必要があります。

上智大学では、海外高校卒業生と国内高校卒業生とでIB入試の募集枠を分けています(海外高校生は第1期募集、国内高校生は第2期募集)。

出願時に最終学年の成績が間に合わない場合は、predicted gradeの成績(Predicted Grades Report)を提出し、final gradeの成績が判明した時点で提出を求められます(finalの成績によっては合格が取り消される場合があるようです)。

IB認定校でディプロマを取得した高校生は、他の受験生と比べると有利な点が多々あります。試験科目の減免や外部英語試験スコアの提出不要などはその一例です。

とは言え、出願に際して提出する書類が多くなる(例えば、EEの要約やTOKやCASのレポートなど)など気苦労も無視できません。

今後もIB入試を取り入れる大学・学部学科は増えていくことが予想されます。

改めて注意したい点は、ディプロマの学習が始まる前にしっかりと入試の設計をしなければ思わぬ落とし穴があるということです。

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