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【高校生・大学受験生対象】
JOBA 通信 2025/5/2号
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このメールは、JOBAの講習会を受講してくださった高校生の生徒の皆様、高校生メールマガジン購読のご登録頂きました皆様にお送りしています。
保護者の皆様におかれましては、このメールの内容をお子様にお伝えいただければ幸いです。
本メルマガは毎月第一・第三金曜日に配信しています(第五金曜日はお休み)。
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目次
■ 大学受験ワンポイント情報(116)
高校編入学について(2)
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5月に入り、2026年4月入学の募集要項が各大学で公表される時期に入りました。
早稲田大学では本メルマガでも紹介した「外国学生のための学部入学試験」の入試要項がホームページに掲載されています。
最新の入試要項については次号以降のメルマガで随時お伝えする予定です。
さて前号に引き続き、今回も海外高校生の高校編入学(試験科目とその対策)を取り上げます。
前回は「出願資格」「編入時期」「試験科目」の概要をお伝えしました。
いずれも進学を希望する高校の学校ホームページで確認できますが、かりにホームページで見つからない場合も出願を諦めるのではなく、帰国生編入学の場合は高校の入試担当部署にメールや専用フォームから直に尋ねることで受験機会が広がることがあります。
帰国生の高校編入学試験は、試験科目の点で大きく3つのパターンがあります。
<パターン1>
英語・数学・国語の3教科を試験科目とする
<パターン2>
英語(英語essay)1教科を試験科目とする
<パターン3>
提出書類と面接で選考が行われる
まずパターン1では、編入学する学年や時期に合わせ日本の高校課程に基づいた範囲で試験が課されます。
例えば高校2年生の2学期(秋)編入学であれば、数学は数Ⅰ・数Aの全単元と数Ⅱ・数Bの1学期学習単元が試験範囲と考えます(一部の進学校では範囲が広くなることがあります)。
海外高校でもふだんからmathは学習しているからあまり心配しないという声が時折聞かれます。しかし日本の数学は出題のされ方がmathとは異なることが多々ありますから、日本の参考書や問題集での対策が必要です。
国語については、「現代文と古典の両方が含まれるか」「現代文だけか」は海外高校生にとっては注意が必要です。
古文・漢文は中学国語では表面的な学習にとどまり、文語文法を含め本格的な古典学習は高校にならないと始まりません。
中学内容を日本語補習校や自主学習で終了させていても、高校古典はそれなりの対策をしないと足を引っ張る可能性があります。
英語は、進学を希望する高校や選択コースにより英検の取得級やTOEFLスコアで試験免除されるケースがあります。
免除されない場合、ふだん取り組む機会が少ない文法・語法や構文は言うまでもなく、英文和訳や和文英訳が出題されることを想定した対策をとってください。
パターン2の英語1科の場合、日本式の英語(高校の定期考査で出題されているような問題)が出題されることはありません。TOEFL iBTやIELTSのReadingやWriting、SATのEnglishをイメージしておくとよいでしょう。
また英語によるインタービューが課されることがあり、相手の質問を聞き取った上で高校生らしい意見が正確な英語で表現できるようしておきたいところです。
パターン3の代表校は国際基督教大学(ICU)高校です。選考は提出書類と日本語面接になります。
高校入試の推薦と同様、成績書類に加え「自己PRカード(日本語・英語のいずれか)」や「外国語試験結果の証明書貼付用紙」の提出が必要です。
ふだんの学業の成果が問われる試験と考えればよいでしょう。
上記3つのパターンの中で、多数派を占めるのはパターン1です。
中学入試や高校入試では英語1科入試の実施校であっても、編入学試験では3教科試験を実施する高校が多くなります。
急な本帰国ですと学習準備が間に合わない可能性があるため、学校選びに苦労することもあるでしょう。
また外国学校の高校卒業資格を得ずに本帰国することから、帰国生要件を満たすことができず大学進学の計画を練り直さなければならない場合もあります。
ふだんから外国語試験の受験を意識し、節目節目で級やスコアを残しておくことは、ある意味突然の帰国に向けた備えとなります。
準備期間が短くなったとしても、本帰国の可能性が高くなった時点で進学を希望する高校の編入試験に合わせた学習に取り組むことが大切です。
高校は義務教育ではないため生徒は各学年に求められる一定水準の学力を下回ると進級や卒業ができません。
多くの高校で3教科型試験を実施するのは成績優秀な海外生を欲しいのではなく、編入学した後に進級・卒業できるだけの学力や態度が備わっているかを判断していると考えられます。
なお面接では、志望理由や海外での活動報告とあわせ、編入学後の学習計画や高校卒業後の進路に関する計画や目標を明確にしておきたいです。
JOBAでは、高校入試だけではなく高校編入に関するご相談にも随時対応しています。
一人で悩まず、ヒントの一つとしてご利用ください。