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富士見丘中学高等学校

東京都渋谷区中学受験高校受験編入海外入試

多様な価値観・個性を活かす スーパーグローバルハイスクール

海外での生活・現地の学校生活について

富士見丘中学高等学校

Question それではまず、海外での生活について順に聞いていきます。K.Kさんはオーストラリアの現地校に通われていたのですよね。2005年1月からということは、まだ5歳くらいですよね。英語が大変だったなど当時の記憶はありますか?

K.K オーストラリアへは5歳半から行きました。日本にいる間にイングリッシュスクールに通っていて、アルファベットの順番くらいは覚えましたが本当に何もしゃべれない状態で行きました。でも気がついたら話せるようになっていて、その間の大変だった記憶というのはあまりないんです。

Question 幼い頃だと吸収も早かったということですね。そこから5年間滞在されていて、何か楽しかったことや印象に残っていることはありますか?

K.K オーストラリアの学校では、先生と生徒の距離感がすごく近いと感じました。例えば質問や何か困っていることがあったりすると、友達や親のように相談に乗ってくれました。

Question 日本の先生・生徒の距離感とは違いがあるのですかね。

K.K 日本でも親身になってくれる先生はいますが、あちらでは特別そういう感じがしました。一人一人を良い意味で特別扱いしているところがあって、幼いときではありましたが、そこは面白いなと思いました。

Question なるほど。小さい頃にすでに日本と海外の違いを感じたのですね。帰国したのは小4の冬頃ですよね。その頃だとむしろ日本の学校に慣れるまでが大変だったりするのでしょうか?

K.K そうですね。公立小学校に戻ったのですが、日本の学校がそもそも初めてでした。オーストラリアの感覚そのままで行ったら、みんなの雰囲気や態度が全く違っていて驚きました。オーストラリアでは割と全員フレンドリーで、お互いがそれぞれ違うことを認め合っているという感じですが、日本だとそれがありませんでした。小4というそれぞれの意見が分かれてくる時期だったのもあるかもしれませんが、自分のことじゃなくても「ここが違う」とかいう悪口が聞こえてきて悲しい気持ちになりました。日本とオーストラリアって全然違うんだなと。

Question 逆カルチャーショックですね。ありがとうございます。それではA.Yさん、お願いします。2005年から2015年まで、10年間韓国のインター校に通っていたそうですが、クラスメイトにはどこの国の子がいましたか?会話はすべて英語ですか?

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A.Y 韓国とアメリカの国籍を両方持っている子が多かったです。会話はすべて英語でした。

Question A.YさんもK.Kさんと同じく、5,6歳で韓国に渡っているのですよね。言語や文化の違いで戸惑ったことなどはありましたか?

A.Y はじめは日本人が何人かいるインターに通っていて、日本語を話していました。そこから違うインターに移って、キンダーの時はESLに通っていたのですが小学校からは普通に英語の授業を受けていました。

Question A.Yさんも英語で苦労したということはなかったのですね。2,3年ほど前に帰国されるまで、学校生活や現地での生活で印象に残っていることはどんなことですか?

A.Y 一番印象に残っているのは、学校でできた友達です。部活が一緒だったので、よくその子の家に泊まったりしていました。その時も会話は英語です。

Question それはいいですね。部活は何をしていたのですか?

A.Y シーズンごとに変わるのですが、バスケとかバレーボールとか、運動系の部活をしていました。

Question ありがとうございます。M.Mさん、お待たせしました。2013年から2016年までイギリスのインター校に通っていたのですね。お二人と違い中学生になってからイギリスに渡ったということで、英語の勉強など事前に準備したことがあれば教えてください。

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M.M 中1を終えてから行ったのですが、イギリスに行くことが決まってから個人レッスンの英会話教室みたいなところに通いました。でも、もともと中学での英語の成績がすごく悪くて、嫌いというのもあったのであまり積極的に勉強はしませんでした。英語で自己紹介ができる程度でイギリスに渡りました。

Question そうすると、インター校に入った当初は相当苦労したのではないですか?

M.M 最初行ったときはまわりが何を言っているか全然わからないし、自分も言いたいことがあっても伝えられないしで大変でした。しかも授業のスタイルも日本の学校と全く違っていて、教室移動とか、授業ごとにクラスメイトも違うとかでいろいろ戸惑いました。

Question それは大変でしたね。そのあたりはどのように克服しましたか?

M.M 私の学年に日本人が7人いたので、はじめの頃はその友達に助けてもらいました。一緒に勉強したりもして、徐々に英語がわかるようになってきました。

Question それは友達に感謝ですね。ありがとうございます。M.Mさんも学校生活などで思い出に残っている事があれば教えてください。

M.M A.Yさんと同じく部活をやっていて、シーズンごとにサッカーや水泳、ソフトボールをやっていました。それぞれのシーズンが終わるごとにヨーロッパのインター校が集まる大会があって、遠征したりするのが楽しかったです。

Question それは楽しそうですね。

M.M 大会ごとに国や学校がホスト役をやって、そのホスト先に部活の友達と泊まったりしていました。その中で、遠征先の文化や名所を知ることができて面白かったです。

Question 3年間の中で凝縮されたいい経験ですね。ありがとうございます。

受験校選択・受験対策について

Question それでは次に、帰国時の受験校選びや受験対策について伺っていきます。まずK.Kさんからなのですが、小学校高学年で帰国されて、中学校は公立だったのですか?その時私立中学校への入学は考えなかったのですか?

K.K はい。地元の公立中学校に進みました。その時は漢字に対して苦手意識しかなかったので、受験なんてしている場合じゃない状況でした。それと、その公立中学校が家からも近かったので、まずは日本の学校に慣れたいなと考えていました。

Question そうだったのですね。公立中学校に通っている間、英語力の維持のために取り組んでいたことなどはありますか?

K.K 英語力の維持というのはそこまで考えていなかったのですが、英語自体は武器として持っておきたいなとは思っていました。オーストラリアの友達とメールをしたり、向こうの映画を観たり小説を読んだりというのはたまにしていました。

Question なるほど。そうすると高校受験でも学校選びのポイントはやはり英語だったのですか?

K.K そうですね。やっぱり英語が一番できたので、受験科目や英語の配点が高いということは気にしていました。あとは入学後の英語の授業数だったり、他教科を英語でやる授業があるかなども調べました。

Question そうなんですね。いくつか学校を見学されているとのことでしたが、富士見丘に決めた理由は何ですか?

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K.K はじめて学校訪問をした際に、学校案内をしてくれた先輩がたまたま帰国生だったんです。それで話が合って、富士見丘はこういう授業があるよとか、外国人の先生の授業も取れるんだよと教えてもらえたことで、この学校がいいなと思いました。

Question わかりました。英語の授業については後ほどお伺いしますね。受験対策はいつ頃からはじめましたか?

K.K 中3の夏から塾に通いはじめました。富士見丘は英語と数学で受験したので、英語は過去問対策だけをしっかりやっていました。

Question 実際に受験をして、この勉強はためになったなどはありましたか?

K.K 数学は塾に行って本当に良かったなと思いました。英語に関しても家だけだとやれる問題数が限られますし、困ったことがあれば塾の先生に聞けて、そこでも英語力や単語が伸びたのかなと思います。

Question ありがとうございます。A.Yさんは高校1年生の7月編入で富士見丘に入学されたのですよね。帰国のタイミングは事前にわかっていましたか?

A.Y 結構突然でした。2か月前くらいに言われました。

Question そうすると受験校選びや試験対策は十分に時間が取れなかったのですね。学校情報の収集や試験対策はどのように行いましたか?

A.Y 学校選びに関しては母が積極的に調べてくれました。私はJOBAで1か月間国語の勉強をしたり、自分で漢字の勉強をしていました。とにかく漢字が苦手で心配でした。

Question JOBAに通っていたのですね。ありがとうございます。学校を選んだ決め手はありましたか?

A.Y 母の知り合いの子供が通っていたというのはあるのですが、私としては韓国で通っていた学校に建物の雰囲気が似ていたのでいいなと思いました。

Question 学校の雰囲気というのも重要ですよね。ありがとうございます。M.Mさんも高校2年生の9月に編入しているのですよね。帰国すると分かってから準備する期間はありましたか?

M.M 父の会社から赴任期間は長くても5年と言われていて、父は家族より早めにイギリスに渡っていたので、逆算して向こうで卒業することはできないと分かっていました。それでもぎりぎりまでイギリスにいたいと思ったので、タイミング的に高2の秋編入がいいかなと考えていました。

Question そこまで考えたうえでの高2の秋編入だったのですね。それでは編入試験を見据えて対策などされていましたか?

M.M JOBAロンドン校に通っていました。中2、中3のときは日本語力の向上のために通っていましたが、帰国が近づいてからは数学の模試などを目的に通っていました。

Question M.MさんもJOBA生だったのですね。嬉しいです。学校情報はJOBAでの説明会などで集めたと。富士見丘に入学する決め手などはありましたか?

M.M 日本の家から通いやすいというのと、校舎が綺麗というのがひとつ理由ですかね。あとはやっぱり高2の9月という変わった時期に編入するので、帰国生がたくさんいたほうがなじみやすいと思ったのが大きな理由です。

Question 富士見丘さんは帰国生が本当に多いですからね。すごくしっかり考えていたのですね。受験対策は何をしましたか?

M.M JOBAの高等部で小論文対策講座があって、そこで時事問題をやったりディベートに取り組んでいました。そこで興味を持った内容については自分で調べたりもしていました。

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学校生活について

Question ここからは順番を逆にして聞いていきますね。M.Mさんから学校生活について伺っていきます。富士見丘での学校生活で思い出に残っていることは何ですか?

M.M 模擬国連部での活動です。去年の2月、3月に国内外の高校が集まっての模擬国連大会があり、そこに参加できたのはとても良い思い出です。

Question 模擬国連部については以前インタビューした生徒さんたちからも話題が出ました。国やテーマを決めて発表などをするのですよね。M.Mさんは大会の時、どんな内容で発表したのですか?

M.M 1回目はシリア難民についてで、2回目はジカ熱についてでした。自分の担当した国はこうだというような意見を出し合って楽しかったです。

Question 調べて発表して、意見の交換まですると本当に勉強になるし知識もつきそうですね。準備期間はそれなりにあったのですか?

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M.M 大会はこういう感じで進めるという準備は結構前からやっていたのですが、自分たちが担当する国が決まってから大会まではあまり時間がなくて、2,3週間くらいでした。でも部活は週1日の活動なので、それ以外も自主的に調べたりして頑張りました。

Question 準備も含めみんなで活動できることは楽しいですよね。それでは大変だったとかきつかったなんて思い出もあれば教えてください。

M.M 普段の授業で、古典とか世界史とかはキャッチアップがすごく大変でした。最初の定期テストは結構ひどい結果でした。でも徐々に良くなってきて、最近はそんなに大変だという感じはしないです。

Question 今となれば頑張って良かったという感じでしょうか。ありがとうございます。それではA.Yさんにも、良かった思い出と大変だった思い出を教えてもらいましょうか。お願いします。

A.Y 良かったことは、富士見丘では海外に行ける経験がすごく多いことです。夢とかを探すためにも役立ったのでよかったと思います。

Question 富士見丘さんは国際交流プログラムが充実していますよね。具体的にはどんな海外活動に参加しましたか?

A.Y 高校2年次にサステイナビリティ演習というのがあって、シンガポールにフィールドワークをしに行きました。私たちのチームは、日本での教育格差の問題をリサーチして発表しました。

Question なるほど。日本で事前にリサーチをして、シンガポールで発表するのですね。ありがとうございます。では大変だった思い出も教えてください。

A.Y 大変だったことは、富士見丘に入った当初は授業がさっぱり理解できなかったことです。特に古典、日本史、現代文が苦手でした。数学は少しだけ理解できたので、初めの頃は数学が好きでした。でも、慣れてきたらすべての授業を楽しく受けられるようになりました。

Question すべての授業が楽しいというのはいいですね。さすがに高3になると違います。ありがとうございます。K.Kさんは丸3年在籍してお二人より若干長いですが、思い出に残っていることは何でしょうか?

K.K A.Yさんも言っていた、サステイナビリティ演習などの様々な研修です。その時私はマレーシアに行ったのですが、それ以外にも国内のいろんなところや、修学旅行でアメリカにも行きました。どこもはじめて行く場所ばかりで、富士見丘での3年間でいろいろなところに行けたことが良かった思い出です。

Question K.Kさんはサステイナビリティ演習でマレーシアに行かれたのですね。そういった活動の中でどこが面白かったというのはありますか?

K.K 大きいくくりの同じようなテーマでも、国とか学校によって見る視点が違ったら発表の内容も変わってくるというのが面白かったです。去年はSGH甲子園にも行かせてもらって、日本国内でもそれぞれの学校によって発表の仕方や表現方法が本当に違っていて、いろいろ吸収できたなと実感しています。いろいろ新しいことが学べた3年間だったなと思います。

Question 素晴らしいですね。国だけでなく学校単位でも考え方や見方、表現が違うという気づきがあったのですね。それではK.Kさんも大変だったことを教えてもらえますか。

K.K 大変だったことは、私たち3人とも模擬国連部に所属しているのですが、私たちが初代だったのです。しかも私は部長を任されました。

Question 立ち上げメンバーということですね。しかも部長ですか。それは本当に大変そうですね。

K.K 例えば時事問題で取り上げるテーマを決めるときも、それぞれ興味のあることが違うのでそのテーマで決めて大丈夫なのかとか、後輩からの質問に答えたりというのは大変でした。また、先生から事前に聞いた話をまとめて部員に伝えるなど、普段自分からしないようなことを進んでやっていかなくてはいけませんでした。初めての大会では、みんな帰国生で割と自由なので集合時間や提出期限など全体的に気を張って、でも冷静に対応することを意識しながらやっていました。まとめたりすることは好きなので、初めて大きな役割をやらせてもらえたことは良い経験だったと思います。

Question 本当になかなかできない経験だと思います。ありがとうございます。先ほどの質問の中で、英語の授業について出てきましたね。富士見丘はSGH指定校ということもあり様々な英語教育に取り組まれていますが、その中でも特に印象に残っているものや、楽しかった、ためになったという内容について教えてください。M.Mさんからお願いします。

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M.M 帰国生や英語が得意な生徒だけの取り出し授業があります。ネイティブの先生が教えてくれるのですが、英語の本の読解や日本の現代文をそのまま英語にした感じの授業もあります。時事問題についての授業もあるのですが、この間はロシア問題について調べて、みんなでビデオを作ったりしました。先生が板書したことをノートにとってという普通の授業とは違うことができたのは、海外の学校のようですごく面白かったです。

Question それは楽しそうですね。K.Kさんたちも一緒にやっているのですね。撮影から編集まで皆さんでやったのですか?

M.M はい。台詞から考えてドラマのようなショートフィルムを作成しました。休みの日に集まったりもして。それを後輩にも見せたりします。

Question 本当に皆さん積極的で素晴らしいですね。ありがとうございます。次はA.Yさん、富士見丘の英語の授業について教えてください。

A.Y 私もM.Mさんと同じ取り出し授業のCritical Thinkingが一番面白かったです。英語の記事を読んで内容を発表したり、クラスでディスカッションすることがすごく多かったので、英語の力を維持するのにとても役立ちました。また、考え方を柔らかくするのにもすごく役立ったと思います。

Question ディスカッションで意見を言い合うというのは、英語だと特に激しくなったりするのですかね?

K.K 結構白熱しますね。日本語だったらあまり話さないようなメンバーなのに、英語だからこそというのはあります。

M.M ここはこうだから違うとか論破し合ったり、あなたの言ってることはおかしいと言えるぐらいディスカッションに入り込んでます。

Question それだけ議論できるまで下調べをしているということですね。すごいです。では最後にK.Kさんも教えてください。

K.K 2人がほとんど言ってくれたので付け加えるとしたら、取り出し授業はディスカッションが多いこともあって大学や海外の学校での授業のように感じます。1個の記事をテーマとして決めて、それを深く読んでみんなでディベートする中で、それぞれいろんな時期に海外やインターで過ごしてきたからこそ知っているボキャブラリーが違うことに気がつきます。それを聞いてこの単語はこの時に使えばいいんだと学べます。知っている単語が違うからこそ表現の仕方も違っていて、私はA.Yさんは単語をたくさん知っていてすごく尊敬しています。

M.M 私もA.Yさんはすごいと思います。

K.K A.Yさんが言うこと、使う単語とか表現の仕方がすごく好きで、そういうところで単語を初めて知ったり、こういう風に使うんだなと勉強もできます。Academic Englishという授業を3年間取っていて、毎週のようにエッセイの宿題やパラグラフの宿題が出るのです。最初は日本語でも英語でも書くことがすごく苦手でしたが、今ではエッセイもしっかり書けるようになったし好きになりました。エッセイを書いているうちに気づいたらボキャブラリーを積極的に調べていたりして、Academic Englishの授業は本当に自分のためになったと思います。担当のケント先生とも仲がいいです。

Question ケント先生の名前は前のインタビューでも聞きましたね。仲良しなんですね。

K.K はい。模擬国連部の顧問でもあるので。オーストラリアにいた頃の先生との関係に近いと思います。

Question 良い関係性なのですね。ありがとうございました。

◆富士見丘学園 SGHの取り組み◆
サステイナビリティ(持続可能性)の視点で様々な社会課題を捉え直すことが、富士見丘のSGH活動の全体テーマです。教科横断型授業、高大連携授業、国内外フィールドワークを実施する「サステイナビリティ基礎(高1)」、「サステイナビリティ演習(高2・3)」を中核として、様々な教育プログラムを実施しています。
SGHの取り組みについてはこちらからご覧ください。

◆富士見丘学園 ハイレベルな英語教育◆
グローバル時代に対応した資質を養うため、英語教育に力を入れています。辞書を使わずたくさんの本を読み進める「Extensive Reading」は、各人のレベルに合わせた英語の原書を選べます。また英・米・豪3カ国の姉妹校8校への3・6ヶ月留学や国立UAE大学(アラブ首長国連邦)学生との相互交流など、英語を使って異文化と深く触れ合うプログラムも実施しています。IELTS、TOEFLの受験に対応する「Academic English」や取り出し授業の「Returnee English」は、帰国生の英語力をさらに高いレベルに引き上げていきます。
グローバルスタディプログラムについてはこちらから
英語教育プログラムについてはこちらから

大学受験について

Question それでは大学受験について聞いていきます。皆さんそれぞれ進学先は決まっていると伺いました。順番に進学先と、その大学・学部を選んだ理由を教えてもらえますか?M.Mさんからお願いします。

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M.M 進学先は上智大学の法学部 国際関係法学科です。もともと高2で帰国すると決めていた時から、帰国枠かAOで受験をしようと考えていました。自分は絶対に文系だと思っていたので、学部を考えたときに経済はあまり興味が持てなかったということもあり、言語系か法学系で探しました。また、難民問題に興味があったのでそれに関わるものということも考えました。言語系や国際関係学部だと問題について知った・学んだで終わりですが、国際関係法だと法学部の知識も入って国際的な視点も持てると思い決めました。

Question しっかり考えていて素晴らしいですね。理由を聞くと模擬国連部の活動がとても役立ったというか、考え方に影響があったという感じですね。受験対策はいかがでしょうか?

M.M 高2で帰国してから帰国生用の塾に通っていました。はじめのうちは小論文の書き方と、IELTSやTOEFLなどの英語対策をしていました。高3の5月に英語のスコアが取れたあとはひたすら小論文を書いて、夏くらいに志望動機書を書き始めるという流れでした。

Question なるほど。実際に受験をしてこれはやっておいたほうがいいというものはありますか?

M.M 英語のスコアは早めに取ったほうがいいというのと、あとはひたすら本を読むことです。私は読書がすごく好きなので、日本語でも英語でも本や新聞を読んでいました。それが時事問題に役立ちます。

Question ためになりますね。ありがとうございます。A.Yさんもお願いします。

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A.Y 早稲田大学の国際教養学部に進学が決まっています。選んだ理由は、将来やりたいことがまだはっきり決まっていないので、いろいろなことが学べる学部に入りたいと思ったからです。

Question なるほど。受験対策に関してはどうですか?

A.Y 高1から高2はIELTS、TOEFL、英検のスコアを取らなくてはいけなかったのでそれに取り組んでいました。ただ、その大学にはスコアの基準がないので結果として合格しましたが、自分としてはまだまだ満足していません。ライティングは授業の取り組みで自然に出来ていたので心配はありませんでした。時事問題については全く知らなかったので、日々英語の記事を読んだりしながら知識を増やしてきました。

Question 先ほど二人から絶賛されたボキャブラリーは、英語の記事から学んだこともあるのですね。

M.M A.Yさんの使っている単語は本当にハイレベルなんです。

Question お二人が感心してしまうくらいですもんね。素晴らしいです。それではK.Kさんもお願いします。

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K.K 私はクイーンズランド大学のジャーナリズム&マスコミュニケーション学部です。私はコミュニケーションが好きなのですが、帰国してからやっている歌の習い事では小学1年生から高校生がいて幅広い年齢層の子とコミュニケーションが取れます。遠征先に行った際も現地の方や海外の教会の方など、本当にいろいろな国の方と話ができて、改めてコミュニケーションって面白いなと思います。伝え方ひとつ変えるだけで興味を持ってもらえたりするので。でも、コミュニケーション学だけを学ぶのであれば本を読んでも理解できると思い、いろいろ考えているときにマスコミに興味を持ちました。同じニュースでもチャンネルを変えると伝え方が違うんですよね。表現方法というのは奥が深いなと思い、この学部を選びました。

Question 以前大学の先生が帰国生に対して現地のニュースをしっかり見ておいてくださいと言っていました。各国の国営放送などを比べると、取り上げ方、表現方法が全く違うそうですね。日本はそもそも取り上げるべき内容を扱っていないと仰っていました。

K.K 震災の時、海外にいる叔父から突然連絡が来ました。ニュース映像を見て心配して電話をしてきたそうです。海外だと本当にありのままを報道していて、亡くなった方だったり悲惨な状態をそのままに流しているんです。日本だとそういう映像はあまり放送しないので、日本にいる私たちより海外にいる叔父のほうが心配をしている状況でした。そういう違いを感じたのも大きかったです。

Question そういうジャーナリズムを学んでくるのですね。海外大学進学を考えている方も結構いると思うので、受験勉強についても教えてください。

K.K 私の場合、指定校推薦だったのでIELTSのスコアと学校の成績が必要でした。高3の4月になって急に決めたので、そこから対策もできずにIELTSを受けました。結果的になんとかなりましたが、点数は高ければ高いほうがもちろんいいので、しっかり時間をかけて対策をしておいたほうがいいと思いました。自分の実力も試せる良い機会にもなります。

◆富士見丘学園の進路指導◆
現代はなかなか自分が見えにくい世の中ですが、受験は自分の中に眠っている力を引き出すチャンス。目標に対して最後まで努力する体験は将来必ず役立つはずです。 進路指導の詳細はこちら

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富士見丘では、校内におけるグローバル化の進展とともに、国際化を徹底して進める大学への進学意欲が高まっています。特に、スーパーグローバル大学(SGU)への進学者は倍増しており、この傾向は今後さらに高まると考えられています。
進学実績の詳細はこちら

海外に住んでいる後輩たちへ

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Question それでは最後に、富士見丘の受験を考えている海外に住んでいる後輩たちにアドバイスをお願いします。M.Mさんからいいでしょうか。

M.M 海外にいると日本では経験できないことがたくさんあるので、海外でしかできない経験をたくさんしてください。そうするといろいろな発見があると思います。その発見を心に留めておいたら、あとでいろいろなことにつながってくると思います。

Question 今しかできない経験ですもんね。ありがとうございます。次はA.Yさん、お願いします。

A.Y 家族の仕事の都合で急に帰国が決まる人は多いと思うのですが、その時は友達と離れるのもつらいし、日本の勉強をしなくてはいけないので大変なこともたくさんあります。それでも、最終的にどういう環境で生活することになっても、自分が勉強を一生懸命頑張ろうという意思を持っていれば、そこがどんな環境でも苦労はないと思っています。

Question すごく力強い言葉ですね。ありがとうございます。最後にK.Kさん、お願いします。

K.K 私は小学校の後半で帰国して、漢字が難しいと日本語をずっと避けてきました。今となると少し後悔しているので、これから帰国や受験を控えている子はちょっとずつでも国語をやっておいたほうがいいと思います。日本に来ればどこにでも漢字はありますし、授業でも使います。それと、向こうで学んだ言語も忘れないように、日本語とどっちも継続して勉強していくことが、後々自分のためになると思います。

Question 海外にいる子は本当に参考になると思います。皆さんありがとうございました。

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