本日はどうぞよろしくお願いいたします。皆さんは現在高校1年生でそれぞれ中学受験、編入学、高校受験の三者三様での入学と聞いています。まずは受験について聞いていきたいと思います。S.Iさんからお願いします。
S.I はい、私は中学受験で入学しました。入試はシンガポール会場で実施される海外生特別入試を受けました。試験科目は英語エッセイと基礎日本語作文、英語と日本語による面接でした。
海外会場で受験されたのですね。海外生特別入試はシンガポール会場を始め、香港・ロンドン・ニューヨーク会場で開催されていると伺っています。海外帰国生にとって、国内受験だけでなく、様々な機会があることは嬉しいですね。ちなみに英語エッセイと日本語作文、面接対策はどんなことを頑張りましたか?
S.I 現地で通っていた塾から作文の課題が出されるので、とにかくたくさん書きました。面接対策は、家族と何度も繰り返し練習を行いました。面接をやるのが人生で初めてなので、何を言ったら良いのか分からず、とても苦労しました。当日はとても緊張したことを覚えていますが、反復練習のおかげでスムーズに話すことができました。
何度も繰り返し練習することは大事ですね。続いて、M.Tさんに聞きます。受験方法や入試科目について教えてください。
M.T 私は中学1年生の2月中旬頃に一時帰国して編入試験を受験し、中学2年生の春に入学しました。B方式で受験したので、科目は英語・数学・国語でした。
B方式はいわゆる、日本人学校生向けですね。対策はどのようにしていましたか?
M.T S.Iさんと同じく、私も現地で塾に通っていたので、過去問をたくさん解きました。面接は塾の先生と当日の面接をイメージして練習をしました。
ありがとうございます。M.Tさんのように急遽帰国が決まる帰国生などもいらっしゃるので、編入試験を柔軟に対応してくれるのはとても有難いですね。では、E.Sさんにお聞きします。E.Sさんは高校受験でこの春に入学されたのでしょうか?
E.S はい、高校受験です。2020年の年末に帰国が決まっていたので、帰国後に受験しました。入試方式はIさんと同じA方式で、英語エッセイと日本語作文、英語と日本語の面接でした。
今は6月なので、Sさんは入学したばかりですね。ちなみに受験する学校はどのように決めましたか?何をポイントにして学校選びをしたかを教えてください。
E.S 現地ではインターナショナルスクールに通い、英語が得意でしたので、英語教育に力を入れている学校が良いと思いました。また、在籍していたインターナショナルスクールでは、日本語力維持の講座があり、放課後に受講していたおかげで日本語力も維持できました。日本の学校でもそういった学習サポートがあると嬉しいと思っていたところ、富士見丘にも帰国生のための学習サポート室があることを知り、「英語力の維持伸長が叶うこと」と「学習サポートがあること」、この2つのポイントから受験しようと決めました。
その2つのポイントを軸に富士見丘中学高等学校を受験し、今に至るのですね。その魅力については、のちほど学校生活のパートで詳しく聞きたいと思います。
◆入試情報◆
富士見丘中学高等学校は、11月に海外4都市で入学試験、及び編入学試験を実施しています。合格後、入学資格は10ヶ月間保持でき、帰国のご予定に合わせて入学できます。
2022年度の海外生特別入学試験についてはこちら、2022年度の本校での帰国生入学試験についてはこちら、2021年度の帰国生転編入学試験についてはこちらをご覧ください。
それでは海外生活についてもお話を聞かせてください。まずはS.Iさんはフィリピンに1年、オーストラリアに3年の経験がありますが、現地での生活はどうでしたか?印象に残っていること、一番楽しかったことなどを教えてください。
S.I オーストラリアでの一番の思い出は、クラスメートや友達のお誕生日会です。日本ではお誕生日会を自分で開いたり、招待されたりすることがあまりないと思いますが、オーストラリアではいろんな人のお誕生日会へ招待されたのが印象的でした。プールやビーチ、自宅など様々な場所で開催されていました。自分自身もプールでパーティーをやりました!
とても楽しそうですね。続いて、M.Tさんは日本で過ごしているよりもバンコクでの生活の方が長いようですが、日本へ帰国して驚いたことやギャップを感じたことなどはありましたか?
M.T バンコクの日本人学校はバスで送り迎えをしてくれるのですが、日本は自分で満員電車に乗って通学しなければいけないので、そこに驚きを感じました。慣れるまで少し大変でした。
たしかに満員電車に驚く帰国生は多いですね。ありがとうございます。E.Sさんはシンガポールで6年間暮らし、現地のインターナショナルスクールに通っていたようですが、学校の様子はどうでしたか?
E.S 私が通っていたインターナショナルスクールは生徒数も多く、出身国なども様々で60カ国以上の国々からやってきた子たちが通っていました。それぞれ色々な経験をしているので、興味深い話をたくさん聞けたのがとても良かったです。新しい文化を知る機会や違う国の出身者でも共感できる話があったりして、面白かったです。
中々できない貴重な経験ですね。ちなみに勉強面で困ったことはありましたか?日本とは異なる環境で困ったことがあったと思います。
E.S 英語が全く話せない状態で現地に行ったので、コミュニケーションを取るのにとても苦労しました。私の父はアメリカ人なのですが、私は日本にずっと住んでいたので英語は全く話せませんでした。現地のインターナショナルスクールのクラスメートたちは英語なので、初めはコミュニケーションを取るのにとても時間が掛かりました。もちろん授業も英語で、初めは内容が分からないため大変でした。
授業や友達が何を話しているか分からないのはとてもつらいですよね。どのように克服しましたか?
E.S 父と積極的に英語で会話をして英語に慣れていきました。また、友達が優しく教えてくれたおかげでどんどん上達していきました。
英語力習得のカギはやはり発話ですね。苦労されたと思いますが、前向きに頑張ったのですね。続いては、富士見丘中学高等学校での学校生活について聞いていきたいと思います。
◆帰国生受け入れ体制◆
「学習サポート室」、「スーパーグローバルハイスクール」、「英語取り出し授業」、「多彩な国際交流・留学プログラム」、「模擬国連部」など帰国生の力を活かす学習環境が充実しています。詳しくはこちらをご確認ください。
さて、ここからは皆さんの現在の学校生活について詳しく聞いていきましょう。まず、皆さんが入学前に抱いていた不安や心配事はありましたか?
S.I 私は友達ができるか不安でした。人見知りで初対面の人と話すのが苦手なので、友達ができなかったらどうしようと思っていましたが、明るい子が多いので心配いりませんでした。最近も高校から入学してきた子たちと同じクラスになり、初めは誰とも話さずに中学からの友達と一緒にいましたが、自己紹介の時間などで好きなものや趣味の共通点を見つけたりして、色々話すようになりました。今では分け隔てなく、仲良く楽しく過ごしています!
中学受験の子と同じクラスだと、もうすでに仲良しグループの関係が出来ていそうな印象ですが、そのお話だと高校入学の子も安心ですね!M.Tさんはどうでしたか?
M.T 私はバンコクで生まれ、これまで日本の学校に通ったことがなかったので、なじめるかどうかはとても不安でした。しかし、バンコクでは日本人学校で過ごしていたので、入ってみるとそんなに違和感はなかったです。女子校だと校則は厳しいのかな、という印象がありましたが、日本人学校もそれなりに厳しかったので問題なかったです。
スムーズに馴染めたようで良かったです。E.Sさんはいかがでしょうか。
E.S 私は日本語の授業についていけるかなということを不安に思っていました。
日本語の授業をいざ受けるとなると、しっかりついていけるか不安になりますよね。実際はどうでしたか?
E.S 学んでいるうちに慣れてきたので、今では問題なくついていけています。分からない問題があれば、先生も優しく教えてくれます。また、富士見丘には帰国生のための学習サポート室があり、「Study7」という授業が行われています。毎週金曜日にあるので、今も受けながら勉強しています。帰国生は入学後1ヵ月の学習状況をみて「Study7」を受講するかしないかが判断されるそうです。
なるほど、サポートが必要な帰国生のための授業なのですね。先ほどE.Sさんが受験時の学校選びのポイントを2つ挙げてくれましたがそのうちの1つが「学習面でサポートのある学校」でしたよね。入学後もギャップがなかったようで良かったです。それでは続いてS.Iさんに聞きます。ずばり、この学校に入学を決めた理由はなんですか?また、入学して良かったこと、嬉しかったことがあれば教えてください。
S.I この学校であれば、英語力を伸ばせると思い、入学しました。現地で身につけた英語を絶対に忘れたくなかったこと、帰国後も英検などの資格を取得したいと思っていました。高校生になった今でもネイティブの先生の授業は毎日あります。入学して本当に良かったと思っています。
富士見丘中学高等学校にはネイティブの先生による英語の取り出し授業がありますが、S.Iさんはその取り出しクラスに在籍しているのですか?
S.I はい、取り出し授業を受けています。該当する生徒たちは全て取り出しになるので、「全取り」と呼んでいます。
なるほど、ありがとうございます。E.Sさんはどうでしょうか?
E.S 私もS.Iさんと同じクラスです。
S.IさんとE.Sさんが同じクラスなのですね。では、そのクラスについて詳しく教えてもらえますか?授業でどういったことをやっているのか、何か授業で印象に残っている内容はありましたか?
S.I 今やっている授業ではパソコン上のテキストを使っています。そのテキストに話すテーマが色々と用意されているので、クラスメートと英語でコミュニケーションを取っています。ここ最近で印象に残っている授業は、各自で本を読んだ後のペアでの話し合いです。毎週宿題として読書が課せられます。そして、先生が授業中にその本について問題を出してくれます。その問いに関してペアで話し合うという内容です。元々本を読むのは得意ではなかったのですが、ペアの子と一緒に話すことがとても楽しくて印象的でした。本を読むのが好きになったきっかけの授業でもあります。
E.S 私は英語表現という授業が好きです。この授業は単元が終わるごとにその内容について1人でプレゼンテーションをします。インターナショナルスクールでもプレゼンテーションをする機会が多かったので、そこで得たプレゼン力を活かせる場があるのはとても嬉しいです。これからもさらにプレゼン力を上げたいと思っています。
英語の授業のイメージがつかめました。ちなみにE.Sさんは入学してまだ3カ月くらいですが、そのクラスに入ってみてどうですか?
E.S 私の入学の決め手が「毎日1時間以上レベルの高い英語の授業がある学校」だったので、とても充実した生活を送っています。インターナショナルスクールにいるのとあまり変わらないです。もちろん日本語を使う機会が多くなりましたが、ネイティブの先生による英語の授業が毎日あるので、英語を忘れないです。さらに今までよりも高度な授業内容で、新しい単語や難しい単語も学べています。日本語で話せる子たちとも積極的に英語で会話をするので、自分も相手も上達しているのが分かります。切磋琢磨していける環境が整っていると感じています。
帰国生にとって英語の維持伸長はよく話題に挙がるので、それが実現できるということですね。
◆The Fujimigaoka English Honors Program◆
EHP(The Fujimigaoka English Honors Program)は、上級レベルの英語学習者のための総合的なカリキュラムであり、英語の深い知識と理解を促進するため、経験豊富なネイティブ教員がその指導にあたります。詳しくはこちらからご確認ください。
英語のお話が聞けたのでここからは授業について、もっと聞いていきましょう。フィールドワークをもとに自分の目で見て考え、プレゼンを行う探究の授業があると聞いています。その授業について、詳しく教えてもらえますか?
S.I 高1にはグローバルワークショップという授業があります。つい先日1回目の授業を受けたばかりです。授業では全クラス合同でZoomを繋げて行いました。初回ということもあり、SDGsについてグループで話し合いました。この授業は慶應義塾大学大学院の大川教授と大学院生・留学生たちとともに年間を通して、SDGsに関する学びを深めていきます。これから国内のフィールドワークもあるそうなので楽しみです。
つい先日初回の授業を受けたとなると、これから学んでいく段階かと思いますが、SDGsの中で「これに一番興味が湧いた!」などはありますか?
S.I 私は女性差別の問題に興味を持ちました。これからの授業で色々知識を付けていきたいと思っています。
M.T 私は貧困問題について、1番興味を持ちました。バンコクにいた際、貧しい家庭に伺って、一緒に食事を作るというボランティア活動をしました。そういった経験が活かされると思うと、これからの授業が楽しみでわくわくします。
E.S インターナショナルスクールでもSDGsを中心とした授業はありましたが、グローバルワークショップは実際に自分で調べて進めていくので、知らなかった知識も増えました。前回の授業で環境問題について話し合う機会があり、そこから「もっと環境を大切にしなければいけない」と考えるようになりました。
さらに学んでいくのですね。高校1年生の学年末には日本語で、2年生では英語でのプレゼン発表の機会があるとのことで、これからが楽しみですね。ありがとうございました。
◆探究授業◆
中学1年次からICT授業や自主研究「5×2」など様々な探究授業を行っています。詳しくはこちらからご確認ください。
それではここからは最後のパートです。現時点で興味のあること、将来のことについて教えてください。S.Iさん、関心のある仕事、もしくは先々勉強したいことはありますか?
S.I 心理学について学びたいと思っています。高校1年生の春に興味のある学部を決めるタイミングがあり、そこで心理学部に興味を持ちました。元々、「この人は何を考えているのだろう」と思うことがあります(笑)。身近にいる保健室の先生がカウンセラーの資格を持っているので、カウンセラーの仕事について色々聞いたりしています。
身近に資格を持っている人がいるとお話が聞けて良いですね。ありがとうございます。続いて、M.Tさんにお聞きします。将来はどんな仕事に就きたいですか?
M.T 今はまだ漠然としていますが、言語学を学び、将来は海外で働きたいと考えています。富士見丘に入学してネイティブの先生やいろんな国からやってきた帰国生を数多く見ていると、言語や文化に魅力を感じたのも大きなきっかけです。
素晴らしいですね。これからも先生や帰国生からいろんなお話を聞いてほしいと思います。E.Sさんはどうですか?
E.S スポーツビジネスを学びたいと思っています。幼い時から新体操や体操、バスケットボール、水泳などを経験し、現在はバトン部に所属しており、こういった様々なスポーツ経験を活かした仕事をやってみたいと思いました。
皆さん、それぞれの素敵な目標ですね。夢に向かって頑張ってください。それではこれで最後になります。海外で生活している皆さんの後輩たちにメッセージをお願いします。
S.I 海外経験は皆ができることではないので、とても貴重だと思います。現地で経験したこと、語学力などを活かせれば、日本では武器になります。大変なこともあるかと思いますが、頑張ってください。
M.T 私は中学2年生の時に編入したので、入学前は心臓が飛び出るくらい緊張したり、毎日不安でした。しかし、入ってみたら皆とても優しく、いろんなことを教えてくれて、楽しい学校生活を送っています。急遽帰国して編入する帰国生たちに「そんな不安にならなくていいよ」と、伝えたいです。
E.S 日本では経験できない海外でのボランティアなどを積極的に経験し、それを通して視野を広めることが大事だと思います。現地で経験したことは帰国後も存分に活かせると思っていますので、色々と努力してきてほしいと思います。
皆さん力強いコメントありがとうございます!また、本日は長時間ありがとうございました。