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それではまず、みなさんの海外経験について教えてください。
K.M 私は小学3年生から中学2年生の夏まで、ドイツのバイエルンで暮らしていました。
基本的に全てがドイツ語です。通っていた現地校にも日本人がおらず、ドイツ人やアジア人の友達とはジェスチャーを使って会話していました。宿題もドイツ語だったので、とても苦労しました。英語は授業でやるくらいで、普段はあまり使いませんでしたね。
R.I 私は2歳から小学2年生までをアメリカのテキサス州、小学3年生から小学4年生までをカリフォルニア州で過ごしました。テキサスでは、近所の人たちの関係がとても良く、ハロウィーンなどのイベントではよく一緒に盛り上がりました。どちらの生活も楽しかったです。幼いころにアメリカへ移ったので、英語で苦労した記憶はあまりありません。
逆に、日本語の読み書きはとても苦労しました。補習校に通って、何とか覚えていきましたね。
K.I 私はシンガポールで生まれました。3歳までシンガポールで暮らし、そのまま中国の上海に移って6歳の秋に帰国しました。中国ではインターナショナルスクールに通っていて、やりとりは基本的に英語でした。ただ、漢字が全然わからなかったので、中国語の授業には苦労しましたね。あと、ちょうど中国では大気汚染が問題になっていて、当時はずっと家の中にいた記憶があります。
帰国後に苦労したことや海外とのギャップを感じたことはありましたか?
K.M 帰国後は公立の中学校に通っていたのですが、これがとても大変でした。教科数もドイツよりだいぶ多いので、慣れるまで必死でしたね。クラスの雰囲気もドイツとは全然違っていて、はじめは戸惑いました。日本の話題が話せる前提でみんなが話しかけてくるのが、当時は少しつらかったです。
R.I 私も帰国後は公立の小学校に通いました。私は苦労した記憶は全然なくて、とても楽しかったです。アメリカでは学校の掃除をするという経験がなかったので、掃除の時間が珍しく、張りきって取り組んでいました。また、アメリカの学校は授業中にスナック菓子を食べたり飲み物を飲んだりする子が普通にいたので、日本でも机の上に水筒を置いていたら、注意されてしまった事がありますね。
K.Mさんは高校入試ですね。受験校はどのように決めましたか?
K.M 英語に力を入れていて、帰国生に理解のある学校を探しました。ドイツ語はできるのですが英語には自信がなかったので、英語をしっかり身につけられる学校が希望でした。
富士見丘は希望にピッタリ合っていたのですね。
K.M はい。富士見丘は英語の授業が多く、しっかりと英語の能力を伸ばせると思いました。実は、それまでほとんど英語で会話をした事がなく、面接試験がはじめての経験でした。ですが、入学してから英語の能力はどんどん伸びて、いまは英語もドイツ語も資格試験を受けるレベルにまでなりました。
ちなみに帰国生入試はA方式、B方式どちらでしたか?
K.M 私はB方式で、国数英の三科目と英語面接で受験しました。数学が少し難しかったのですが、試験の出来なんて忘れてしまうくらい面接での英語のやりとりが楽しかった記憶があります。「英語って楽しい」と気づいたのは実はこの時です。
R.Iさんも高校入試ですね。何をポイントに受験校を選んだか教えてください。
R.I やはり英語の能力を伸ばせるかは重要ですね。富士見丘は英語を鍛えてくれる学校です。また、模擬国連部があるのも大きかったです。制服が可愛いのもいいなと思いました。
富士見丘は帰国生入試を受験したのですか?
R.I 私は一般入試です。一般入試で、英語の取り出し授業に入るための英語面接を受けました。
K.Iさんは中学受験ですね。英語を武器に受験に臨んだのですか?
K.I はい。受験時には英検2級を持っていましたので、あまり受験では苦労しなかったです(笑)。
持つべきものは英語力ですね(笑)。富士見丘のどこが気に入りましたか?
K.I まず校舎の外見ですね(笑)。赤いレンガが可愛いと思いました。あとは、やはり皆さんと同じく私も入学後に英語の能力を伸ばせるかを重視していたので、英語の授業に力を入れているところが気に入りました。
みなさん、入学前に不安に思っていたことはありましたか?
K.M 英語圏からの帰国生ではなかったので、英語の取り出し授業についていけるか不安でした。
R.I アメリカに住んでいて英語は比較的できていたので、逆に英語の授業のレベルが低かったら嫌だなと思っていました。あとは学校の雰囲気ですね。先生や生徒同士の仲が悪かったらどうしようと思っていました。
K.I 私はコロナの影響で海外から戻ってくることができず、中学校の入学式に帰国が間に合いませんでした。仲良しの友だちはすぐに決まってしまうと思いこんでいたので、友達ができるか不安でした。
雰囲気はどうですか。女子校特有のものは感じましたか?
R.I 世間でいう女子校の怖いイメージ通りのことがあると嫌だなと思っていましたが、実際はそんなことありませんでした。穏やかでみんな良い人ばかりです。
K.I 私も入学前は女子校について怖いイメージがあったのですが、全く違いました。みんな明るく話しかけてくれて友達もすぐできました。
その理由で女子校を敬遠する人がいますが、想像しているような怖さはないということですね。富士見丘は帰国生が多いと思うので、その点も良かったですか?
K.M 自分と似たような海外生活を送ってきた友達と出会えて安心しました。共通点があるからこそ話せる話題ってありますよね。
富士見丘は学校が綺麗ですよね。入学後、嬉しかったことはありますか?
K.I 校内に自動販売機がたくさんあるのが嬉しかったです。飲み物のほかに、パンやお菓子も買えますよ。今はコロナだから、お昼の時間しか食べられないのが少し残念ですね。
次に英語の授業について詳しく聞いていきましょう。K.Mさんは入学前の不安として、英語の取り出し授業(「アドバンストコース(英語特進)」の中でも海外現地校、インター校出身者向けの高度な英語力を育成する英語の授業)についていけるかをあげていましたね。どういった授業をしているのですか?
K.M 最近の授業では、教科書3ページ分を2人で担当し、内容を15分ぐらいにまとめてみんなの前でプレゼンテーションをしました。
また、アカデミックイングリッシュという授業では、高校3年生は「二つの物の比較」、「原因と結果」にといった設定されたトピックに基づいてエッセイを書いています。
R.I 先週の授業は、マーティン・ルーサー・キングのスピーチをもとに大学教授が多様性や人種差別などについて話す動画を見て、自分の考えを書くというものでした。これがとても楽しかったです。また、楽しいだけではなくて、こういった授業はTOEFLやIELTSなど各種試験の対策にもなるので意義があると思っています。
授業でプレゼンテーションをする機会は多いのですか?
R.I 多いです。PowerPointでプレゼンテーションを作るのは、既にみんな慣れていますね。WordやExcelといったMicrosoftのソフトは大体使えるようになります。
K.Iさんは中学3年生ですが、最近の英語取り出し授業はどういうことをしているのですか?
K.I 中学生の取り出し授業では、ブックリポートという読書感想文のようなものが定期的に出されます。このとき読む本は、課題として出されるのではなく自分で選ぶことができるので苦になりません。
学校で英語を話す機会もかなり多いですか?
K.I はい。毎日英語の授業があるので必ず話します。帰国生がたくさんいるから、日常的に英語で会話することもありますよ。帰国したら英語力が落ちるのを心配しますが、富士見丘では全然そんなことはありません。
◆The Fujimigaoka English Honors Program◆
EHP(The Fujimigaoka English Honors Program)は、上級レベルの英語学習者のための総合的なカリキュラムです。詳しくはこちらからご確認ください。
皆さんが所属している模擬国連部について詳しく教えてください。
K.M 模擬国連部はグローバル社会が解決すべき社会問題や国際情勢について英語でディスカッションをし、解決策を考える活動をしています。部員は現在37人ほどで、毎週木曜日に活動します。私は高校3年生なので、この前ちょうど活動を引退しました。
R.Iさんは模擬国連部の現部長とお聞きしました。今はどんな活動をしていますか?
R.I 私が部長になってからの模擬国連部は、いま学校が重点を置いて取り組んでいるSDGsの中で7番の「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」をトピックにシミュレーションを行っています。
まず、いくつかグループを作りそこに国を割り振ります。それぞれのグループでトピックに沿った課題を設定してもらい、リサーチを行った後、みんなの前で発表をします。発表のあとには、アンモデレーションという時間が設けられ、発表内容を踏まえてそれぞれのグループつまり国同士が交渉し合います。最終的にその交渉の結果を含め、モデレーションという正式な発表を行って終了となります。私はいまオーストラリアを担当しています。
まさに模擬国連部ですね。これまでの活動を通して学んだことはありますか?
R.I 前部長は英語取り出し授業を受けていたわけではないのですが、私たちよりも、どんどん意見が言えるし交渉もできる素晴らしい人で、模擬国連部で活動する上で常に私の目標となっています。部活では国際的な視野が培われると共に、人をまとめる力や、きちんと自分の意見を言葉にする力がつきました。ニュースを日頃から見る習慣もつきましたね。
国連についての知識も深まりましたか?
R.I 部長が変わると毎回みんなで国連に関するクイズをします。去年よりも正解数が増えていると、自身の成長がわかりますね。
K.Iさんは中学生なので今もR.Iさんと一緒に活動していますよね。模擬国連部に入ってよかったことは何ですか?
K.I 活動では、グループで割り振られた国の大使になりきります。トピックが変わるたび、担当している国について知識を深めることができ、また世界の状況を学ぶことができます。リサーチは基本的に英語なので、政治的な専門用語をはじめ、いろいろな言葉を学べるのがよかったです。
富士見丘では模擬国連部のほかにも、国際的な活動がたくさんありますよね。K.Mさんはグローバルスタディ演習を履修していたとか。どんな事をしたのですか?
K.M 高校2年生で行う演習で、ハワイ、シンガポール、マレーシア、台湾の中から拠点を選び、グループごとにトピックを決めてリサーチをしていきます。ハワイのグループでは、実際にハワイ大学の講義をオンラインで受けたり、現地の高校と提携したりしながらリサーチを行い、最終的な成果を校内でプレゼンテーションしました。ハワイのグループの中にもいくつかグループがあり、私のチームは海洋汚染と観光を結びつけた「観光汚染」をテーマにしました。コロナ禍でハワイの観光客が激減したら、海がだんだんキレイになったという話を知り、それに注目しました。発表ではハワイの海洋汚染について掘り下げ、観光客に問題意識を持ってもらうために、海洋汚染への取り組みを知ってもらうオプショナルツアーやパッケージツアーのプランを提案しました。
K.Iさんはオーストラリア姉妹校との交流会に参加したとお聞きしています。どんなことをしましたか?
K.I 交流会には去年の冬に参加しました。自己紹介をしたり「普段どんなことをしているの?」「どんなことが好きなの?」といった会話をしたりしました。オンラインでの開催でしたが、現地の生徒と英語で直接会話ができたので、参加してよかったです。
◆帰国生の力を活かす学習環境◆
富士見丘には充実した帰国生受け入れ体制があります。学習サポート室、英語取り出し授業、多彩な国際交流・留学プログラム、海外大学との接続と帰国生を全面的にサポートしています。帰国生受け入れ体制の概要はこちらからご確認ください。
それでは最後に後輩たちに向けてアドバイスをお願いします。
K.M 海外でいろいろな経験をしたと思いますが、それよりも受験は難しくありません。いままで乗り切ってきたのだから、絶対に大丈夫です。
R.I 面接試験は緊張してしまい、うまく言葉が出てこないかもしれません。でも、富士見丘の先生は優しいので、それを理解してくれます。私は英語でスピーチやプレゼンテーションをするのが大好きです。それを面接でアピールできたら、そこから先生が話をつなげてくれます。とにかく自分の好きなことを見つけてください。
K.I 英検2級を持っていれば中学の入試はきっと大丈夫です。自信を持って頑張ってください!
みなさん、本日は長時間お付き合いいただきありがとうございました。