本日はよろしくお願いいたします。現在Y.Nさんが高校2年生、S.Kさんが中学3年生、K.Oさんが中学1年生で、様々な学年の帰国生に集まっていただきました。いろんなお話が聞けると嬉しいです。まずは1番年上の先輩からお話を聞いていきましょう。Y.Nさんはブラジルへ約2年滞在していますね。2020年4月に帰国されていますが、編入学でしょうか?
Y.N はい。2020年4月に帰国し、7月に実施された編入学試験を受験しました。そのため、高1の2学期の9月からこの学校に入学しました。
そのタイミングでの編入ですと、帰国は急遽決まったのでしょうか?
Y.N 新型コロナの感染状況が悪化し父の転勤が決まったため、急遽帰国しました。元々は現地のインターナショナルスクールを卒業し、海外大学に進学するつもりでいたのでまさか帰国が決まるとは寝耳に水でした。そのため、日本の勉強をほぼ何もしておらず、日本語を使用する機会は家族との日常会話やたまにネットニュースを読むくらいで漢字や文法の勉強はほとんど行っていませんでした。正直いうと、当時は少し不安な気持ちでしたね。
なるほど。急な帰国は受験準備や受験校絞りなども大変だったと思います。
Y.N まず条件をいくつか決めて志望校を絞りました。「帰国生の受け入れ体制が整っているか」、「ハイレベルな英語が学べる環境であるか」の2点をポイントとし、学校を探していたらかえつ有明高校が出てきました。学校のことは知っていたので、受験しようと決意しました。
コロナ禍で学校見学・訪問は難しかったと思いますが、他校も含め学校情報の収集はできましたか?
Y.N コロナ禍で学校に訪問できる機会がありませんでしたが、オンライン学校説明会などを駆使して学校の雰囲気を知ることができ、満足でした。かえつ有明の説明会は先生が話すだけでなく在校生も参加していたので生徒目線の意見も聞け、ものすごく参考になりました。自分が入学した後の学校生活をイメージできました。
オンライン学校説明会などを活用して受験校を選定していったのですね。受験校が決まり、次は受験対策かと思いますが、勉強はどのように行いましたか?
Y.N 帰国後もインターナショナルスクールのオンライン授業を受講しながら、受験校の選定や受験勉強をしました。時差があったので、現地のオンライン授業は日本時間の夜9時から深夜2時まで受けていました。そのため、午前中に説明会へ参加したり、空いた時間を勉強にあてたりしていました。時差のおかげでオンタイムが異なっており、時間を有効活用できたと思っています。受験対策としては、編入の試験科目が「英作文、日本語作文、英語・日本語面接」だったので、主に作文の練習に重きを置きつつ、面接練習も行いました。帰国生向けのオンライン塾にも入塾し、本番の約1か月前から本格的に受験勉強を始めました。作文は塾で出される課題を解きました。また、過去問3年分の傾向を分析し、塾の先生とどういった内容に落とし込むかを話し合って、文章を書いていくこともやりました。面接では「志望理由を聞かれることが多い」と聞いたので、自分なりにまとめてから塾の先生に見てもらいました。それに対して、フィードバックがあるので自分で直して、また見てもらって・・・の繰り返しでした。
念入りに対策されたのですね。本番はどうでしたか?
Y.N 編入試験はオンライン受験だったため、途中でネットの接続が切れないかが不安でしたが、問題なかったです。自宅でのオンライン受験のため変に緊張せずにリラックスして試験に挑めたと思います。試験自体は学校からPDFが送られてくるので、プリントアウトしてウェブカメラで手元を映しながら解いていきました。
Y.Nさんはオンライン受験だったのですね!それは初めてのことで不安があったと思います。貴重なお話を伺えました。続いて、中3のS.Kさんに聞きます。小学校1年生から6年生までロンドンの現地校に通っていたのですね。英語力は問題ない実力だったかと思いますが、国語などその他の科目についてはどうでしたか?困ったことなどはありましたか?
S.K やはり国語が一番困りました。日本語を使う機会は家族との日常会話のみでした。本を読むこともあまり好きではなかったです。しかし、このままでは国語力が低下してしまうと心配した両親から「何でも良いから本を読みなさい」と言われていたので、イギリスにいた時は漫画をかなり読んでいました。何とか日本語を忘れないように・・・といった感じでしたが、おかげで維持はできました。
漫画ですか!しかし、日本語が読めないからと、日本語をどんどん避けてしまうよりも良いですね。現地で購入できましたか?
S.K ネットで買うことが多かったですね。父も漫画が好きなのでおすすめしてくれたり、一時帰国で会った日本の友達にすすめられたものを買って帰ったりしていました。サッカーが好きなので、『キャプテン翼』はハマって読みました。今でも本棚の一番前に飾っています。帰国してからも漫画はよく読みます。初めは漫画だけだったかもしれませんが、いろいろと読み進めていくことで自分の好みのストーリー、テーマが分かったおかげで漫画以外の本も読むようになりました。イギリスへ行く前に日本の教科書を何冊ももらったのでそれをパラパラと読んでいたら、だんだん「これが面白そう!」と気になる物語を見つけたりして、教科書もよく読むようになりました。おかげで日本語もそれほど低下しなかったですし、読書も好きになったので漫画が役に立ったと思っています。また、学年が上がるにつれて、帰国や受験を意識し始めたので現地の塾に通い、帰国までには国語力を少しだけ上げることができました。
現地校に通っていると国語とは疎遠になってしまう子もいる中でとっつきやすい漫画から入り、自ら興味を持って教科書を読んでいたとは素晴らしいですね。それでは次は受験についてです。S.Kさんが受験をしようと思ったきっかけや受験校を選ぶうえでのポイントを教えてください。
S.K 小学生時代をほとんどロンドンで過ごし、英語をかなり習得できたので、英語力は絶対に落としたくないというのが第一でした。そのため、帰国生を積極的に受け入れている、ネイティブの先生が多い学校が良いと思いました。また、あわせて日本語力も向上できるところと考えて、様々な学校説明会や文化祭などを見るうちに「かえつ有明」が一番しっくりきたので選びました。文化祭での在校生や先生の対応がとても良かったです。先生に話しかけやすい雰囲気が自分に合っていると感じました!
帰国生も多く、国際教育に力を入れているかえつ有明中・高等学校に決めたのですね。国際生入試はHonors選考、Regular 選考、Advanced 選考から選択できますが、S.Kさんはどの選考を受験しましたか?
S.K Advanced選考とHonors選考の2つを受験しました。先にAdvancedの試験があるので、まずはテストになれるために受けました。Honors選考はハイレベルの英語力が試されると聞いていたので頑張りました。
試験科目は英作文、日本語作文、英語筆記に英語・日本語の面接があります。受験に向けて、どんな勉強をしましたか?
S.K 英語はロンドンにいた時から習得できていたのであまり問題なかったです。面接も話すのが得意なタイプなので、特に対策はしていません。帰国してすぐは日本語に不安がありましたが、学校で友達と話すようになったらスムーズに話すことができました。志望理由もしっかりと自分の中で考えられていました。ただ、日本語作文は自信がなかったので、塾で先生に分かりやすい文章の書き方などをアドバイスしてもらいながら練習しました。
なるほど。では当日は自信を持って挑めましたか?
S.K やはりいざ面接になると、緊張したのを覚えています。しかし、面接部屋に入ると、先生方の雰囲気がとても優しく、話しやすかったです。英語についても面接官は自分が話しやすいような質問をしてくれたので、気持ちよく答えられました。試験は過去問と同じ傾向で、自己PRや志望理由などが出ました。対策が役に立ったと思います。
これを読んでいる受験生はしっかり過去問対策を!ということですね。詳しくありがとうございます。それではお待たせしました。次はこの春に入学した、中学1年K.Oさんです。小1~4年生までロンドンの現地校に通い、その後は公立小学校に編入したと聞いています。海外生活時の日本語はどうでしたか?
K.O はい、今年の春に入学しました。日本語、国語力の維持はロンドンにいた時とても苦労しました。現地校に通っており毎日英語でしたので、日本語を話す機会がどんどん減り、途中からは英語を話す方が楽になりました。しかし、このままではダメだということでJOBAロンドン校に通い始めて、国語の勉強を始めました。そのため、あまり忘れずに帰国することができました。
K.OさんはJOBA出身なのですね!嬉しいです。現地では日本語の維持が大変でしたが、帰国後は英語力の維持が課題になるかと思います。どのようにしていましたか?
K.O 帰国後は帰国子女が通う塾に通っていました。英語が毎日飛び交う環境だったので、塾での勉強以外にも友達とは英語で話したりしていました。他にも国語、算数も習っていたので、自習室も含めるとほぼ毎日通っていました。
英語だけでなくその他の科目もかなり力を入れていたのですね。そうすると、そこで受験対策もできていたのですね。
K.O 一般受験も考えていたのですが、一般受験よりも帰国生入試の方が自分の海外経験を活かせると思いました。そのため、英語受験ができるというのをポイントに学校選びを行いました。その後は小学6年生で過去問を入手してからは毎日解いていました。受験3カ月前くらいから塾で面接・小論文対策講座を受講し、講座では本番の面接のようにドアを開けて入るところから行いました。小論文は塾の先生が過去問を参考に出題してくれるので、自分で考えて書いたりしてから先生に添削してもらい、何度も書きました。小論文は環境問題や科学についてのことを書くことが多かったです。
かなりしっかり対策していたのですね。また、作文は繰り返し書くことが大事ですね。当日はバッチリ練習の成果がでましたか?
K.O はい、ばっちり成果が出せたと思います!
皆さん、貴重な受験期のお話を聞かせてくださり、ありがとうございます。
◆国際生教育◆
日本人としてのアイデンティティ・国際人・世界市民としてのアイデンティティを持つことがこれからの時代には必要でしょう。そのためにはグローバルな感覚を身につけるとともに、日本人としての感覚を身につけることをも必要でしょう。
だからかえつ有明では国際学級は作らずに、学校全体で国際生(帰国生)が普通でいられる環境を作って来ました。300人以上在籍する国際生の仲間が待っています。詳細はこちらからです。
◆国際生入試◆
募集要項はこちらからご確認ください。
ここからは現在の学校生活について聞いていきたいと思います。まず、入学前に不安に思っていたことなどはありますか?Y.Nさん、お願いします。
Y.N 9月編入だったので友達ができるかは不安でしたが、一番は勉強についていけるかという不安が強かったです。その不安を抱きながら夏休みを過ごしました。
たしかに日本語での授業についていけるかはかなり不安に思うことだと思いますが、実際はどうでしたか?入学後の感想を教えてください。
Y.N 授業は思っていたより難しかったという印象ですが、数学はブラジルですでに習っていた単元が多く、復習という場面もありました。ただ、現地と日本では進め方が違うのでかなり違和感がありました。ブラジルですでに習っていた単元が終わったと思ったら、次の単元はやったことがないものだったりして、ごちゃごちゃでした。そこはとても苦労しましたが、先生や友達に教えてもらいながらなんとかついていったという感じです。
頑張っていったのですね。素晴らしいです。それではつづいてS.Kさん。入学後、海外経験を活かせたエピソードがあれば教えてもらえますか?
S.K 周りの皆よりも自分は英語ができたので、「君、英語ができるんだ!教えて!」と、声を掛けてもらったことです。特に一般生からすると今まで帰国生に会うことは少なかったと思うので、良い刺激になれたのかなと思います。
一般生にとってもネイティブスピーカー並みに話せる帰国生がいることはとても刺激になりますし、帰国生にとっても英語が突出してできる姿を見せても受け入れられる、お互いを認め合える環境はとても素敵だと思います。ちなみにかえつ有明は帰国生の割合が多いので、帰国生同士は授業以外でも英語で話したりすることもあるのですか?
S.K そうですね、帰国生とは授業以外でも英語で話すことがあります。入学してすぐは英語の方が話やすかったので英語で話していましたが、今はもう慣れたので日本語で話すことが多いです。
ありがとうございます。K.Oさんはどうですか?
K.O イギリスでも様々な人種や多様性を認め合う環境でしたので、入学したかえつ有明も一般生やそれぞれ違った国から帰国した帰国生のことを認め合えることができるのは海外経験が活きていると思っています。今年の中学1年は3分の1が帰国生で、ハイレベルな英語教育が受けられるのはもちろんのこと、日常で英語が飛び交う環境は将来役に立つと思います。
帰国生が多くいる環境、ハイレベルな英語教育についてはY.Nさん、S.Kさんからも話が上がりましたね。ここからはその英語教育のお話を聞いていきましょう。まさに現在そのハイレベルな英語教育を受けている皆さんが感じている授業の魅力を教えてください。かえつ有明では3クラスに分かれますが、まず皆さんの所属クラスは何ですか?
Y.N Honorsコースです。
S.K 自分も同じくHonorsです。
K.O 私はAdvanced コースです。
わかりました。それではまずはHonorsコースについて伺います。最大の特徴というと、『Language Arts』、『Philosophy』の授業かと思いますが、実際に授業でどういったことを行っているのか、具体的に教えてください。
Y.N 現地校とほぼ変わらないハイレベルな授業です。先生が出す議題について、自分たちでディスカッションしてその後プレゼンをしたり、エッセイを書いたりしています。現地の授業よりも会話をする機会が多いと感じました。現地では個人作業でプレゼンすることが多かったですが、かえつ有明はまずはグループディスカッションでいろいろな人の意見を聞きます。そのグループディスカッションで自分の意見・考えがより磨かれるので、すごく良い経験だと思っています。
S.K 海外の学校で使用している教科書を使っていると聞いています。その教科書をベースにエッセイを書くことはよくやります。『philosophy』は社会問題や日常の問題など身近なことが議題に上がることが多いです。『Language Arts』もですが、最近は環境問題が取り上げらえることが増えましたね。地球温暖化の原因となっている意外な理由を発表しあい、新たに気づくこともあるので勉強になります。個人的には最近の授業で一番面白いと思ったのは『philosophy』で行った「親友を作るべきか否か」のディスカッションです。「親友を作ったら、他に友達が出来なくなってしまうのでは?」という意見や「親友は大切な存在。そういう人がいるからこそ出来ることがある」みたいに議論をしました。様々な意見があり、とても面白かったです。
中々白熱しそうな議題ですね。S.Kさんはその議論を経て、どう思いましたか?
S.K 個人的な意見ですが、自分は親友を作った方が良いと思いました。親友から学べることがありますし、そこからまた友人関係が広がることもあると感じました。
なるほど。ありがとうございます。Y.Nさんは最近面白かった内容や印象に残っていることはありますか?
Y.N 僕も『philosophy』で神について議論したことが印象に残っています。人によって考え方が全く異なるので、いろいろな意見が出てきましたね。先生や生徒、多国籍の生徒など皆それぞれに違いがある中での「神というのはどういう存在なのか」について、議論したのはかなり印象的でした。
確かに多様な文化、価値観を経験した帰国生や多国籍の生徒、ネイティブの先生などがいるので、かなり活発に議論されていたのではと感じます。ちなみにディスカッションをする時はどのようにやっていくのですか?
Y.N 自分のクラスは17、18人くらいが在籍しています。ディスカッションの時は椅子を使って全員で大きい円を作ります。皆積極的に話しますし、お互いに反対し合うのでなく、「この人の意見にちょっと付け足します」といった意見もあったりして、スムーズに議論を出来ています。
皆で円になってディスカッションをするのは発言がしやすそうな雰囲気ですね。実際の授業をイメージできました。続いて、K.Oさんのクラス、Advancedコースについても教えてもらえますか?ネイティブの先生だけでなく、日本人の先生もいらっしゃると聞いています。
K.O はい、Advancedは日本人の先生もいます。最近の授業ではグループディスカッションをやりましたが、そのディスカッションでは誰が話したかを紙に記録し、振り返りの際に「どうやったら皆が均等に話せるのか」など、今後の改善案を考えたりしました。
ただディスカッションをするだけでなく、今後の改善案も話し合っているのですね。その時はどういった改善案が出ましたか?
K.O 誰か1人ばかり話すのではなく1人ずつ順番に話していくという案が出ましたので、今後のディスカッションで実践していきます。
次回に活かし、さらにより良いディスカッションになると良いですね。授業の内容については何か印象に残っている議題はありましたか?
K.O ヨシタケシンスケさんの絵本『りんごかもしれない』を議題として、「なぜりんごでないといけないのか」ということを討論しました。とある生徒から「りんごは一番メジャーな果物で色も赤、形も丸で子どもに親しみやすいので、りんごが一番良い」という案が出ました。私は別のフルーツであればそれについて新しく学ぶこともできると思い、りんごでなくても良いという意見を出しました。
面白い議題ですね。今はAdvanced コースですが、Honorsへの変更も可能なのですか?
K.O はい、可能です。Advancedでは中間試験と期末試験がなく、学年末にテストがあるのでその成績と本人の希望があれば変更も可能です。
さらに上のクラスに挑戦する機会があるのですね!皆さん、かなりディスカッションを積極的にやっていますね。そんな皆さんに伺いたのですが、コロナ禍ではアメリカを中心に人種差別問題が露呈しました。人種差別をなくしていくにはどうすれば良いと思いますか?
Y.N 難しい問題ですね。個人的には「される側になってみたらどうなのだろう?」と思います。自分自身、ブラジルで人種差別を受けたことがあります。日本に居たら気づかなかったですが、世界にはこういう意見があるのだなと感じました。差別を受けることは気持ちの良いものではないですが、そういった考え方をする人がいるということを知ったきっかけでもあります。そのため、人種差別をするのでなく、された側の気持ちを考えてみると良いのではと思います。
いきなり難しい質問をしてしまい、申し訳ないです!自分で聞いておきながら難しいと感じています。貴重な意見、ありがとうございます。S.Kさんはどうでしょうか?
S.K 自分の中で疑問に思っているのは、「なぜわざわざ人種差別をするのだろう」ということです。そもそも人種差別は「黒人白人だから」、「国籍が異なるから」ということから生まれていると思うのですが、例えば自分が海外にいって日焼けして肌が黒くなったら、自ら黒人というのか?黒人といわれるのか?などと思います。本人はわざわざなりたくてその人種になっているわけではないので、お互いに個性を持っていることはとても良いことだと思います。かえつ有明にも同学年に外国の血が入った、いわゆるハーフの友達がいますが、自分は個性があって羨ましいと思います。人種差別という形で貶すのではなく、お互いに認め合うべきだと思います。
K.O 私もなぜ人種差別をするのだろうと思います。同じ人種であっても全く同じ人はおらず、1人1人個性があるので、人種が違うからといって差別をしていい理由にはならないと思います。お互いに多様性や個性を認め合えれば、別に差別する必要がないと思います。
本当にそうだと思います。皆さんしっかり答えてくださってありがとうございました。 ここからは話を少し変えまして、皆さんが今学校生活で頑張っていることを教えてもらっても良いですか?
Y.N 僕はプロジェクトを頑張っています。自分のクラス、2年A組の必修のプロジェクトと選択科目のプロジェクトの2つありますが、どちらもやっています。必修のプロジェクトはクラスに関係する文化祭や修学旅行を自分たちで一から企画して実施します。ちょうど今は修学旅行の行き先を話し合っているところです。他のクラスは基本的に行き先が決まっているのですが、2年A組は自分たちで行き先、目的を決めています。活発なクラスなのでまとめ上げるのが中々難しいのですが、放課後や夜にZoomなどを使い、時間を作って話し合っています。一方、選択科目のプロジェクトは自分一人で企画してやるものもありますし、例えば企業から依頼のあったプロジェクトに参加するものがあります。掛け持ちをしている人も多く、僕も2つを掛け持ちしております。企業から動画作成依頼があったプロジェクトと農家の人と協力してお米の魅力を伝えるというプロジェクトを行っています。後者は自分で立ち上げて運営し、2学期からメンバーを増やして、より大きいプロジェクトにしたいと考えています。これらの貴重な経験をポートフォリオにまとめて、大学受験で活かせるように頑張っています。
面白い取り組みですね!自分で立ち上げて、仲間を増やしていくのは同志も増えて楽しくいろいろとできそうですね。続いてS.Kさんは今、何に力を入れていますか?
S.K 今一番力を入れていることは部活動です。マーチングバンド部に所属し、チームは中学1年生から高校3年生までで総勢60人ほどで頑張っています。自分自身が中学3年生になって中学では一番の先輩になり、後輩を指導するのが大変です。自分も初心者でしたが、基本的には初心者が多いので演技指導も担当します。演技の指導だけでなく態度も注意をしなければいけないので、そこが一番難しいと感じています。
たしかに帰国生だと、いわゆる日本の体育会系の上下関係に慣れていないのかなと思います。そこはどうでしたか?
S.K 自分は割と気にしなかったので、最初から敬語でした。入学したてで高校3年生を前にすると自然に出てきましたね。(笑)
6歳離れているとお兄さん、お姉さんという感じですね!K.Oさんはどうですか?
K.O 私も今頑張っていることは部活動です。ダンス部に所属していますが、私以外はダンス経験者なので、皆についていくために頑張っています。
ダンス部ですか!かっこいいですね。しかも経験者が多い中、初心者で入部するのは勇気がいるかと思います。なぜ入部しようと思ったのですか?
K.O K-popが好きで、K-popのようにかっこいいダンスを踊りたいと憧れて入部しました。
K-popかっこいいですね~!分かります。皆さんいろいろと活躍されており、とても刺激になります。
◆教育の3つの特色◆
生徒が受け身ではなく、自ら能動的に学びに向かうように設計された授業「アクティブラーニング」。思考力・表現力・判断力を養い、多様な人々と協働する姿勢を身につけることを目的としたアクティブラーニングは、教師による一方的な指導ではなく、グループワークやディスカッションなどを通じて生徒が主体的に行う授業とされています。そこで問題となるのは、グループワークやディスカッションで何を獲得するかです。詳しくはこちらからご確認ください。
◆部活動◆
運動部、文化部、同好会と様々な活動があります。詳しくはこちらからご確認ください。
ここからは最後のパートとして、今後の進路や目指していることについて、お聞かせください。将来はどんなお仕事に就きたいと思っていますか?まずはY.Nさんから教えてください。
Y.N 具体的には決まっていないのですが、写真や動画を撮ることが好きなので、将来は写真や動画関係の仕事に就けたらと考えています。昔から写真を撮るのが好きで、よく父のiPhoneで写真を撮っていたそうです。ブラジルでも写真を撮っていましたが、本帰国後にマイ一眼レフカメラを買いました。そこからさらに撮影するのがものすごく楽しくなりましたね。将来は大学で写真について学びたいと思い、美大対策の塾に入って勉強したり、オープンキャンパスへ行ったり、大学進学に向けて勉強を進めています。
高校2年生ながらも実際にオープンキャンパスへ足を運んでいるのですね。素晴らしいです。では、続いてS.Kさんは将来どういったお仕事をしたいなど目標はありますか?
S.K 今はまだ探している途中なので、これからいろいろな経験を積んで将来を考えていきたいと思います。どちらかというと、理系の方が得意なので理系の大学に進学したいなと考えています。
まだ中学3年生なので、いろんな経験をしてください。K.Oさんは中学に入学したばかりですが、何かやってみたい仕事などはありますか?
K.O 今はコロナ禍の影響もあり、医学について興味がありますが、正直まだ分かりません。そのため、私もこれからいろいろな経験をしたいと思っています。先ほどY.Nさんが話していたプロジェクトで映画関係の面白そうなプロジェクトがあったのでそれに参加してみたいと考えています。
授業以外にプロジェクトなどで先輩方が積極的に活動しているといろいろと刺激になりますよね。頑張ってください。それでは今回の取材での最後の質問です。現在、海外で過ごしている後輩に伝えたいことがあれば教えてください。
Y.N 海外では若干アウェイなことを感じるかもしれませんが、何か困ったことがあれば焦らず、現地の人に気軽に聞いてみてください。何でも教えてくれると思うので、気負わず楽しく過ごしてほしいです。何かしなきゃ!と思うよりも、向こうの人といろいろと触れ合うことからいろいろと学んできてほしいです。
S.K 海外にいると、帰国後の勉強についていけるか、友人はできるかなどいろいろと不安に思うことがあると思いますが、安心してほしいです。帰国後も仲の良い友達ができますし、勉強もついていけるので、あまり心配することはないです!
K.O 海外経験や英語力は一生の宝なので、私のように小学4年生で日本に帰ってきても日々努力して英語力の維持伸長を頑張ってください。かえつ有明は帰国生がとても多く在籍しており、日常で英語が飛び交う環境で楽しく過ごしています。よかったら遊びに来てください。
これを読んでいる後輩に届いていると思います。本日は長時間本当にありがとうございました!